私たちの目標や価値、行動原則を言語化した「歴史家ワークショップ憲章」を公開します。
2016年5月に歴史研究者有志の思いから生まれた歴史家ワークショップの活動は、今年5周年を迎えます。コロナ禍のような未曾有の課題に立ち向かう時、社会には「歴史的思考」が不可欠です。過去を振り返り、良いことは学び、過ちは繰り返さないよう思考し行動することの価値と必要性が、実感を伴って受け継がれていく社会。歴史的背景を考えることが汎用性の高いスキルの一つとして認知され、奨励され活用される社会。そのような社会の実現を、私たちはめざしています。
歴史的思考を鍛え社会に提供する歴史学の分野で国際的にも活躍できる人材を育成するため、私たちは大学生・大学院生や若手研究者が実践的な訓練を積む場を設け、「あったらいいな」と考える企画の実現を後押しするための組織化を進めてきました。時限的・属人的なノウハウや財源に制約されず、アカデミア内外の多くの人びと同志の共感と協働の中で本活動を継続していくために、歴史家ワークショップの目標や価値、行動原則を言語化し、今後の活動の中・長期的指針とすることにしました。そしてこの度策定されたのが「歴史家ワークショップ憲章」です。
憲章の作成のために、歴史家ワークショップの運営に参画している大学院生・博士研究員から起草メンバーを募りました。赤﨑眞耶、市川佳世子、稲垣健太郎、峯沙智也、森江建斗、安平弦司の各氏、そして事務局の古川萌と山本浩司が中心となり、ファシリテーター井口奈保氏のリードの下で半年間議論を重ね叩き台を作成しました。この度公開する憲章は、講談社の丸尾宗一郎氏に編集者としてのご意見を頂いた上で、さらに多くの運営メンバーにより議論・修正され、承認されたものです。本会の理念であるフラットなコミュニケーションが憲章の起草にも反映されています。
本活動に関心をお持ちいただき、新たにご参加・ご協力くださる方々のための文章も、近日中に公開予定です。本憲章が、さらに多くの方に歴史家ワークショップとその理念をご理解いただくことにつながりましたら幸いです。
歴史家ワークショップ憲章
https://historiansworkshop.org/our-principles/
最近の活動事例
リサーチ・ショーケース
https://historiansworkshop.org/category/research-showcase/
日本史史料英訳ワークショップ
https://historiansworkshop.org/2020/12/10/translationworkshop-meiji-materials/
連続講座『伝記の読み方を考える』(記録動画あり)
https://historiansworkshop.org/category/other-event/public-engagement/
Front Runner Series
https://historiansworkshop.org/2021/01/05/front-runner-series-6/
Coffee Time Series
https://historiansworkshop.org/2020/11/25/coffee-time-series-3/
史料読解ワークショップ
https://historiansworkshop.org/2020/09/05/minute-workshop/
Self Care and Peer Support Workshop (記録動画あり)
https://historiansworkshop.org/2020/10/23/video-self-care-and-peer-support-workshop/