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【参加者募集・登録期限延長】オンラインミートアップシリーズ Coffee Time Series 第9回「研究にまつわる悩み・望みの分かち合い」6/24(金)19:00-

※6月21日追記※
参加者数が定員に達しましたので、参加登録を締め切ります。ご了承のほどよろしくお願いいたします。
参加者数にまだ少し余裕がございますので、参加登録締め切りを延長いたします。新しい締め切りは6月23日(木)日本時間17時です。お気軽にご参加ください!

6月24日(金)日本時間19時から、歴史家ワークショップ主催のオンラインミートアップシリーズ Coffee Time Series の第9回を開催します。本シリーズでは、気軽に研究の楽しさや研究にまつわる悩みを共有し助け合える場を作ろうと、国内外の修士・博士課程に在籍する10名の大学院生、ポスドクが中心となって運営を行なっています。一連のイベントを通して、孤独に研究する大学院生や研究者が分断を横断して集まることができ、またアカデミア内外の区別を越えて人間的なつながりを構築することができればと願っています。

第9回となる今回は、「研究にまつわる悩み・望みの分かち合い」をテーマに、北川涼太(広島大学大学院)が企画全体のファシリテーションを担当し、Coffee Time Series 運営メンバーと参加者の皆さんで「当事者ミーティング」を実践します。この「当事者ミーティング」は、近い立場にある当事者間での問題解決や、各自が実現したいことの手がかりとなる「次の一歩」を見つけるための対話型ワークショップです。

歴史家ワークショップではこれまで、2020年6月開催の「セルフケア・ピアサポートワークショップ」や2021年2月開催の Coffee Time Series 第4回で、この「当事者ミーティング」を実践してきました。私たちは日々の研究に取り組む中で、研究、調査の進め方やモチベーションの維持、研究とアルバイト、仕事、家事、育児、介護とのバランスなど、さまざまな悩みに直面しています。さらに、そうした悩みを共有したり相談できる機会の乏しさが、今回の新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに明らかになりました。今回は「当事者ミーティング」を通して、近い立場の人と問題や望みを分かち合い、その解決、あるいは実現に向けて一緒に考えることのできる場を作りたいと考えています。

今回の「当事者ミーティング」では、まず、当日扱いたいテーマを参加者の皆さんそれぞれで事前に考えていただき、その結果を参考にして5~6人のグループを組みます。そして当日、趣旨説明の後に各グループに分かれ、運営メンバーのファシリテーションで「当事者ミーティング」を行なった後、各グループで得られた気づきを全体で共有する予定です。

週末の夕方、コーヒーやお酒を片手におしゃべりに参加してみませんか?

参加を希望される方は後日、テーマ記入用のGoogle Formと当日使用するZoomのリンクをお送りしますので、6月17日(金)17時までに、下記のGoogle Formから参加登録をお願いいたします。

開催概要

日時|6月24日(金)19:00-20:00(「当事者ミーティング」のグループワークと全体での総括)/ 20:00-21:00(都合のつく方で懇親会)(いずれも日本時間)
場所|オンライン開催(Zoom使用)
費用|無料
定員|12名

グループワークのファシリテーター(第9回 Coffee Time Series 運営メンバー)|
赤﨑眞耶  市川佳世子 大津谷馨 纓田宗紀 北川涼太 篠田知暁 藤田風花 新田さな子 槙野翔 村山木乃実

※Coffee Time Seriesでは参加者全員が安心してオープンに悩みや考えを共有できる場づくりを目指しています。今回のイベントでは、原則的にZoom上でビデオをオンにしてご参加いただけますようお願いいたします。なお、当日の録画や写真撮影などは行ないませんので、ご安心ください。

※「当事者ミーティング」を円滑に進めるため、内容をGoogle Docsを用いて「見える化」しますが、その際には個人名が出ないようにし、イベント終了後にすぐ消去します。この場で知り得た情報は決して口外しないよう、ご協力をお願いいたします。

※イベント(「当事者ミーティング」のグループワークと全体での総括)は1時間で終了しますが、その後、都合のつく方で1時間程度の懇親会を予定しています。懇親会は、Zoomのブレイクアウトルーム機能を使った少人数によるフリートークを予定しています。途中退席していただいてもかまいません。

また、今回の懇親会は、参加者全員が安心して悩みや考えを共有できるように、原則として、当日の「当事者ミーティング」に参加された方のみ参加いただけます。ご了承ください。

参加登録

こちらからお願いいたします。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSc34oHQ9g_u_QavHE-0Cd_GLndwphHurw5RqxxuE4XeydZQ0A/viewform

参加登録締め切り6月17日(金)17:00 6月23日(木)17:00(日本時間)
※定員に達した場合は早めに締め切ります。参加登録後にキャンセルされる場合は、早めに下記アドレスまでご連絡ください。

北川涼太(企画担当)
赤﨑眞耶(参加登録担当)
coffeetimeseries.hw@gmail.com

【参加者募集】Front Runner Series: 多言語論文執筆セミナー vol.12(7月5日13時15分~14時45分、懇親会有、@京都大学・オンライン参加もできるハイブリッド開催)

歴史家ワークショップでは、7月5日(火)13:15(日本時間)より、歴史学分野の研究者を主に対象とした多言語論文執筆オンライン・セミナーを開催いたします。

開催概要

日時|7月5日(火)13:15~14:45:セミナー/14:45~15:45:交流会(任意参加、現地参加者のみ)
ゲストスピーカー|松田ヒロ子さん(神戸学院大学教授)
ファシリテーター|藤本大士(学振PD・京都大学)、森江建斗(京都大学)
会場|京都大学吉田南キャンパス、人間・環境学研究科棟、233号室 及びオンライン(zoom)
会場参加可能人数20人(要事前登録)
下記HPのキャンパスマップ「89 人間・環境学研究科棟」
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/yoshida/map6r-ys
登録 | 参加登録フォームはこちら
※歴史学系の学生・研究者のみならず論文執筆や外国語での執筆にご関心のある方は、どなたでもお気軽にご登録ください。

このセミナーでは、とくに歴史学分野で活躍するノンネイティヴの若手研究者から外国語(もしくは非母語)での執筆経験談を共有していただくことで、「外国語(もしくは非母語)での論文執筆における壁」を乗り越えるヒントの得られる場を提供することを目的としています。具体的には、外国語(もしくは非母語)での論文執筆にさいして実践している工夫から、博士論文・単著・編著の一章分など異なるフォーマットの書き分け方まで、スピーカーの体験にもとづいたスキル面の情報提供をおこないます。それだけでなく、国外の出版社からの出版、留学、研究の進め方、国際学会でのネットワーキングなど、外国語(もしくは非母語)での論文執筆に関わる経験談もお話しいただきます。最後に、質疑応答や懇親会をつうじて、参加者のみなさんと外国語(もしくは非母語)での執筆にかんする悩みや体験談を共有することで、この問題についての理解を深め、実践のための知恵を蓄積することをめざしています。

今回は、神戸学院大学教授の松田ヒロ子さんをお招きし、藤本大士(学振PD・京都大学)、森江建斗(京都大学)がファシリテーションを担当します。松田さんはオーストラリア国立大学で博士号を取得されたのち、英語と日本語の両方で単著を出版されています。今回は、松田さんがどのようにして英語と日本語の両方で研究を進めてきたかなどについて、ざっくばらんにお話しいただきます。

ご関心のある方は、ぜひお気軽にご参加ください。

※なお、今回は Front Runner Series としては初めてのハイブリッド形式での開催となります。会場は京都大学吉田南キャンパスです。会場の感染症対策の規則に従い、現地参加が出来るのは先着順で20名の方のみとなります(要事前登録)。上限に達した場合はその旨登録者に連絡いたします。また、自動的にオンライン参加へと変更いたします。オンラインでの参加者のためのZoomリンクは、イベント当日の朝までにお送りいたします。

スピーカー・プロフィール

松田ヒロ子
東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。オーストラリア国立大学Ph.D(History)取得。シンガポール国立大学アジア研究所ポストドクトラル研究員、台湾・中央研究院台湾史研究所博士後研究員、神戸学院大学現代社会学部准教授などを経て、現在、同教授。専門は社会史/歴史社会学。

主要業績

『沖縄の植民地的近代ー台湾へ渡った人びとの帝国主義的キャリア』(世界思想社、2021年)
Liminality of the Japanese Empire: Border Crossings from Okinawa to Colonial Taiwan (University of Hawaii Press, 2019)

参加をご希望の方 | こちらのフォームよりご登録をお願いいたします。

ご質問などございましたら、こちらまでお気軽にご連絡ください。          

Front Runner Series 企画運営:
藤本大士(学振PD・京都大学)
hiro.fujimoto.n@gmail.com
森江建斗(京都大学)
71037103mk@gmail.com 

【〆切延長】第15回リサーチ・ショウケース開催のご案内

歴史家ワークショップでは、現在第15回リサーチ・ショウケースの発表者を募集しております。当初の応募〆切は5月27日(金)でしたが、まだ若干名の発表者を受け入れる余裕がございますので、応募〆切を6月3日(金)まで延長いたします。英語での発表の経験を積みたい若手歴史研究者の方は、ぜひご検討ください!

以下、リサーチ・ショウケース開催についての詳細を再度掲載いたします。


歴史家ワークショップでは、外国語(特に英語)で学問的コミュニケーションを行う機会を提供するために、リサーチ・ショウケース(Research Showcase)を2016年より開催しています。発表・質疑応答をすべて外国語で行うことで、発表者・参加者の双方が外国語での学問的コミュニケーション実践の場をつくっています。

第15回となる今回は前回と同じくオンラインで、2022年7月27日と28日、2日間にわたって開催されます。久野愛先生(東京大学/文化史・経営史・技術史・感覚史)をコメンテーターにお迎えし、本会特任研究員の古川萌(東京大学/イタリア近世史・ルネサンス美術史)、大西晋作(東京大学/近代イギリス経済史・経済思想史)が運営を務めます。英語での発表スキルの向上をめざす全ての歴史研究者に開かれた会にするため、日本史・東洋史・西洋史・宗教史・思想史・経済史・科学史・文化史・美術史・歴史地理等を含むあらゆる分野から、広く発表者を募ります。様々な分野の専門家からアドバイスをいただける貴重な機会です。奮ってご応募ください。

日  時 : 2022年7月27日(水)、28日(木)両日とも17:00-20:00(日本時間)ごろ
会  場 : オンライン(Zoom)
司  会 : 古川萌(東京大学)
コメンテーター: 久野愛(東京大学)
フォーマット: 1人あたり、発表8分+質疑応答7分
使用言語 : 英語
応募条件 : 大学院生からポスドクまでの歴史研究者(*日本国籍以外の方も応募の対象となります)
募集人数 : 16名程度
参加費  : 無料
ポスター : こちらからダウンロード
応募方法 : 発表希望者は、2022年5月27日(金)17:00(日本時間)までに以下の応募フォームに記入し、送信してください
URL   : https://forms.gle/MurgcjeJC2FrR6Zo8 

リサーチ・ショーケースで発表するメリット

1)発表原稿への事前のフィードバック
発表者は、開催日の2週間前に発表原稿を提出することで、ワークショップの協力者2名から事前にライティングや構成についてフィードバックを受けることができます。このため、ライティングスキルが向上し、発表にも自信をもって臨むことができます。当日は、参加者とオーガナイザーからフィードバックも得られるでしょう。

2)優秀な発表にはプライズを授与
博士号未取得の発表者の中から、最もクリアで説得力のある発表をした方に「Research Showcase Prize」が授与されます(博士取得者も発表者として募集しております)。英語の流暢さ(fluency)ではなく、内容がどれだけスムーズかつ力強く伝わるか(clarity and persuasiveness)を基準とします。

3)国際的なセミナーの雰囲気
日本国内の研究会の雰囲気と国際学会やセミナーのそれとは、発表のスタイルから、休憩時間や懇親会でのやりとりまで、大きくことなる場合もあります。若手の段階から国際的な雰囲気を体感することで、自信をもって国際的な舞台にたつことができるようになります。

4)質疑応答の練習
少なからぬ研究者が、Q&Aでの受け答えを苦手と感じているようです。肝心なのは練習をする場が国内にもあることです。ショウケース当日は、参加者全員で議論をし、特に若手に優先して発言の機会が与えられます。当日繰り返し質問をすることで、オーディエンスとしての議論の作法を身に付け、発表者は、母国語でない英語の質疑応答を通して論点を深めていく訓練をすることができます。

運営委員

久野愛(東京大学)
古川萌(東京大学)
大西晋作(東京大学)

歴史家ワークショップ事務局 (問い合わせ先: hw.research.showcase@gmail.com

2021年度 Coffee Time Series 開催報告書

Coffee Time Series は、2020年度から活発に活動している歴史家ワークショップのシリーズ企画のうちのひとつです。このたびは、運営チームのみなさんに、2021年度に開催した各イベントについてレポートを執筆していただきましたので、以下に掲載します。

Coffee Time Seriesは、気軽に研究の楽しさや研究にまつわる悩みを共有し助け合える場を作りたいという思いから始まったイベントシリーズです。一連のイベントを通じて、孤独になりがちな大学院生・研究者が分野を横断して集まること、またアカデミア内外の壁を越えて人間的なつながりを構築することを目標として、国内外の博士課程に在籍する大学院生が中心となって運営しています。

2020年度に引き続き、2021年度も計4回のイベントを開催しました。今年度は新たな取り組みとして、第6・7回では参加者の理解補助を目的に、パワーポイントの字幕やリアルタイムでのパソコンノートテイクを導入し、よりインクルーシブな環境作りを目指しました。パンデミック下でオンラインでのイベントが増える中、それぞれの参加者が自分に合った情報共有の方法を選ぶことのできる手法を提示・実践することができたと思います。

第5回「あなたの研究を3分で」(2021年7月12日開催)

第5回は、「あなたの研究を3分で」をテーマに、大学院修士課程・博士課程在籍の院生、博士課程終了直後のアーリーキャリア、ならびに在野研究者8名を発表者に招き、25名の方が参加されました。イベントでは各発表者を2−3人ずつのパネルに分け、「3分で・簡単に・噛み砕いて」研究を発表してもらい、パネルごとに質疑応答を行いました。

普段、自分の周りの研究者(指導教員や専門の近い同僚)と自分の研究について話す機会はありますが、自分とバックグラウンドの異なる人に研究について語る場面は多くありません。しかし、例えば家族や友人に自分の行っている研究について短くわかりやすく話すことができれば、より興味を持って話を聞いてもらうことができ、研究の意義を理解してもらったりサポートを得やすくなるのではないかと考えます。歴史家ワークショップでは数年来Research Showcaseを開催していますし、東大を含む世界の大学ではThree Minutes Thesis(2021年度東大開催のイベントレポート)という試みが昨今行われています。今回はその日本語版をやってみようと考えました。

発表は16世紀のニュルンベルクから現代の日本まで時代的・地理的に幅広く、また歴史哲学や政治学の手法を取り入れたものもあるなど分野的にも様々なお話を伺うことができました。参加者の方々からは、「普段あまり聞くことのない他分野のお話がうかがえて楽しかった」という意見をいただきました。また、「次々の違う内容の発表を聞いて、その都度内容を咀嚼し、質問内容を短い時間でまとめるというのは頭の体操になってよかった」という感想も得られ、ただ発表者の方々のお話を聞くだけでなく、双方向的なコミュニケーションが生まれることとなりました。

専門分野を異にするさまざまなスピーカーの発表を聴く今回のイベントを通して、スピーカー・オーディエンスのみなさんにも、ご自身の研究の面白さをいかに聴衆に伝えるかについて、あらためて考えるきっかけになれば幸いです!(槙野)

第6回「研究者のライフプラン――留学・博論・育児」(2021年9月24日開催)

第6回では、「研究者のライフプラン――留学・博論・育児――」をテーマに、ドイツで博論を執筆しながら育児をされている纓田宗紀さん(西洋中世史・アーヘン工科大学)にご登壇いただき、38名の方が参加されました。

纓田さんには、家族形成や家族でのドイツ渡航などこれまでの決断の背景、一日のスケジュール・家事育児の分担など日常生活での工夫や葛藤、ドイツでの留学・子育て・資金獲得の状況、コロナ禍の影響など、さまざまな話題についてお話しいただきました。また、纓田さんのトークの後に、研究者のライフプランについて参加者でディスカッションする時間を設けました。

纓田さんのトークでは、まず、修士課程進学から現在に至るご経験について、奨学金の取得を含めた留学計画の話を交えつつ共有いただきました。次に、現在の生活費の支出入、日常生活のタイムスケジュール、パートナーとの家事の分担、結婚と子育てにまつわる決断、お子さんが生まれた後の研究に対する姿勢の変化などについて、赤裸々に体験談をお話しくださいました。最後に、子供と離れないと研究できない一方でパートナーに負担をかけたくないという生活の大変さや葛藤に言及されつつも、「子供はかわいいし研究は楽しい」、また「時間の融通が利き一人で作業できる人文研究者は子育てに向いていると考えることもできるかもしれない」というお話をされていたのが印象的でした。

ディスカッションでは、日々の研究や今後のキャリアプランと育児の折り合いの付け方、留学後の進路(日本かヨーロッパか)、育児や進学をめぐる偏った価値観などについて、活発に議論が交わされました。とくに、少人数のブレイクアウトディスカッションでは、育児に限らず研究者のライフプランというテーマについて、参加者の皆さんがプライベートなご経験談を積極的に共有してくださり、参加者同士で悩みを分かち合い、情報共有できる場となっていたと思います。事後アンケートでは「普段なかなか聞きたくても聞けない、研究者のパーソナルな領域のことを聞くことができる貴重な機会だった」「自分自身のライフプラン・キャリアパターンを再考するいい機会になった」「自分と似たような立場や境遇の方々とお話しでき、とても楽しかったし、励みにもなった」などの感想をいただきました。

Coffee Time Seriesでは、昨年度の第4回でも「研究と育児」を取り上げ、多くの参加者の方々から続編を開催してほしいというご要望をいただきました。今回はさらに間口を広げて研究者のライフプランをテーマとしたことで、より多様な立場の方々にご参加いただき、パーソナルな問題について深い議論をすることができました。人文学系の研究に携わっているという共通点を持つ中で、どのように他の参加者が自らの人生を選び取っているのか垣間見るとともに、自分はどのように行きたいか考える機会を提供できたと思います。研究者のライフプランに関する悩みや不安を少しでも軽くし、こんな考え方・選択肢もあるんだと思える場になっていたら幸いです。(大津谷)

第7回「研究と多様なキャリアプラン」(2022年1月28日開催)

第7回では、人文社会系の大学院修了後、あるいは在籍中に、編集者、リサーチ・アドミニストレーター、コンサルタントとして活躍されている三名の登壇者の方をお招きしました。

研究と社会との接続を大きなテーマとして掲げつつ、ご自身の研究と現在のお仕事との関係、研究と仕事との両立、アカデミア内外で活動して得た気づきなどについてお話しいただきました。特に、研究活動で培ったスキルはトランスファラブル・スキル(汎用的な技能)として現在のお仕事に活きているというお話は、大変勇気づけられました。例えば、一次・二次文献やデータの扱い方を知っていること、プレゼンテーション・分析をする能力があること、また、意外なところでWordやExcelなどのツールをしっかりと使えることは大きな強みになるとのご指摘がありました。その他にも、研究の進め方や慣行など、研究業界の仕組みに精通していること、特定の国・地域に関する知識を持っていることが仕事の役に立っているとのご経験談も伺いました。

参加者の方からは、多様なキャリアを歩むお三方からの体験談を聞けて良かった、自身のキャリアを形成する上での参考になった、などの感想をいただきました。

人文社会系の大学院を修了した場合、アカデミアでの就職を第一に検討する方が多く、それ以外のキャリアを歩まれた先輩のお話を伺う機会があまりないのが現状かと思います。今回のイベントを通じて、アカデミア内外のより多様なキャリアについて考えるきっかけを提供できたならば嬉しく思います。研究と社会とを接続しつつ、研究活動で培った知識や能力を活かしながら様々な職場で働くことが、人文社会系の大学院修了者にとってより一般的かつ前向きな選択肢となることを願っています!(赤﨑)

第8回「当事者ミーティング」(2021年9月2日、2022年2月18日、内部向け開催)

第8回として、昨年の第4回で実施した「当事者ミーティング」を、Coffee Time Series運営メンバーの間で2回行ないました。歴史家ワークショップが2020年6月に開催した「セルフケア・ピアサポートWS」にて、一般社団法人リヴオンさんからご紹介いただいた「当事者ミーティング」は、近い立場にある当事者間での問題解決や各自が実現したいことの手がかりとなる「次の一歩」を見つけるための対話型ワークショップです。3-5名程度のグループを作り、ファシリテーターの進行に従って、まず1名が自分の「気になっていること」や「困っていること」「実現したいこと」などを打ち明けます。それを受けて他のメンバーは、いろいろな質問をしてそのテーマの背景を掘り下げ、自分ごととして捉えたうえで、解決や実現に向けた自分なりのアイデアを出していきます。このとき、テーマを出した人はただただ聞いて、自分に必要なヒントを持ち帰ります。この一連の過程を通して、テーマを出した人もアイデアを出した人も、お互いの意見に積極的に耳を傾け合い、メンバー全員がそれぞれの問題解決・目標実現の手がかりを見つけることが「当事者ミーティング」の狙いなのです。

昨年度の「当事者ミーティング」では、参加者による積極的な質問・アイデア出しが行なわれ、研究へのプレッシャー軽減や他大学の院生・若手研究者と交流する機会になったというポジティブな感想をいただきました。その一方で、もともと対面形式で実施されてきた「当事者ミーティング」をオンラインで行なうにあたって、議論をどう「見える化」するか、場のグラウンドルールの設定・共有をどうするか、といった課題も明らかになりました。そこで今年度は、Coffee Time Series運営メンバー間でファシリテーション練習をしつつ、その中でさまざまな新しいアイデアを試しながら、課題解決とプロトタイピングに注力することにしました。今年度の試行錯誤の結果を生かして、2022年度には再び、外部の参加者にも開いた形で「当事者ミーティング」を開催する予定です。(北川)

総括・2022年度に向けて

2021年度のCoffee Time Seriesでは、以上4つのオンラインイベントを開催しました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大をきっかけに開始されたこのシリーズは、早くも3年目を迎えようとしています。2022年度は、新しい運営メンバーとアイデアを迎え入れて、引き続き研究生活の楽しさや悩み、ピアサポート、ライフプランやキャリアなど、さまざまなテーマのイベントを実施したいと考えています。今後も、Coffee Time Seriesが気軽に悩みを共有できる支え合いの場として機能し、誰もが楽しく研究を続けていくことのできる環境作りに寄与できること、また、イベントを通してより多くの方とお会いし、つながりを作っていけることを願っています。

今後扱って欲しいテーマがある方や、Coffee Time Seriesの運営に参加したいとお考えの方は、こちらよりお気軽にご連絡ください。

【発表者募集】第15回リサーチ・ショウケース開催のご案内

歴史家ワークショップでは、外国語(特に英語)で学問的コミュニケーションを行う機会を提供するために、リサーチ・ショウケース(Research Showcase)を2016年より開催しています。発表・質疑応答をすべて外国語で行うことで、発表者・参加者の双方が外国語での学問的コミュニケーション実践の場をつくっています。

第15回となる今回は前回と同じくオンラインで、2022年7月27日と28日、2日間にわたって開催されます。久野愛先生(東京大学/文化史・経営史・技術史・感覚史)をコメンテーターにお迎えし、本会特任研究員の古川萌(東京大学/イタリア近世史・ルネサンス美術史)、大西晋作(東京大学/近代イギリス経済史・経済思想史)が運営を務めます。英語での発表スキルの向上をめざす全ての歴史研究者に開かれた会にするため、日本史・東洋史・西洋史・宗教史・思想史・経済史・科学史・文化史・美術史・歴史地理等を含むあらゆる分野から、広く発表者を募ります。様々な分野の専門家からアドバイスをいただける貴重な機会です。奮ってご応募ください。

日  時 : 2022年7月27日(水)、28日(木)両日とも17:00-20:00(日本時間)ごろ
会  場 : オンライン(Zoom)
司  会 : 古川萌(東京大学)
コメンテーター: 久野愛(東京大学)
フォーマット: 1人あたり、発表8分+質疑応答7分
使用言語 : 英語
応募条件 : 大学院生からポスドクまでの歴史研究者(*日本国籍以外の方も応募の対象となります)
募集人数 : 16名程度
参加費  : 無料
ポスター : こちらからダウンロード
応募方法 : 発表希望者は、2022年5月27日(金)17:00(日本時間)までに以下の応募フォームに記入し、送信してください
URL   : https://forms.gle/MurgcjeJC2FrR6Zo8 

リサーチ・ショーケースで発表するメリット

1)発表原稿への事前のフィードバック
発表者は、開催日の2週間前に発表原稿を提出することで、ワークショップの協力者2名から事前にライティングや構成についてフィードバックを受けることができます。このため、ライティングスキルが向上し、発表にも自信をもって臨むことができます。当日は、参加者とオーガナイザーからフィードバックも得られるでしょう。

2)優秀な発表にはプライズを授与
博士号未取得の発表者の中から、最もクリアで説得力のある発表をした方に「Research Showcase Prize」が授与されます(博士取得者も発表者として募集しております)。英語の流暢さ(fluency)ではなく、内容がどれだけスムーズかつ力強く伝わるか(clarity and persuasiveness)を基準とします。

3)国際的なセミナーの雰囲気
日本国内の研究会の雰囲気と国際学会やセミナーのそれとは、発表のスタイルから、休憩時間や懇親会でのやりとりまで、大きくことなる場合もあります。若手の段階から国際的な雰囲気を体感することで、自信をもって国際的な舞台にたつことができるようになります。

4)質疑応答の練習
少なからぬ研究者が、Q&Aでの受け答えを苦手と感じているようです。肝心なのは練習をする場が国内にもあることです。ショウケース当日は、参加者全員で議論をし、特に若手に優先して発言の機会が与えられます。当日繰り返し質問をすることで、オーディエンスとしての議論の作法を身に付け、発表者は、母国語でない英語の質疑応答を通して論点を深めていく訓練をすることができます。

運営委員

久野愛(東京大学)
古川萌(東京大学)
大西晋作(東京大学)

歴史家ワークショップ事務局 (問い合わせ先: hw.research.showcase@gmail.com

ワークショップ:「ジェンダー史の教え方」開催のお知らせ (4/28)

「ジェンダー学」そのものを教えている講座を大学のシラバスで見つけることはできますが、実際にはジェンダーの観点は社会生活や歴史のあらゆる側面にあらわれるものです。ジェンダー学そのものが専門でない場合、ジェンダー研究の成果を踏まえた授業や、ジェンダー視点を取り入れた授業は、いったいどのように行えば良いのでしょうか。

この問題について、ざっくばらんに経験や悩みを共有するために、この度ジェンダー史勉強会と共同でワークショップを共同開催させていただくことになりました。第20回ジェンダー史勉強会でもあり、歴史家ワークショップにとっては初めての試みとなります。話題提供者の経験を足場に、みなさんで悩みを共有しつつブレインストーミングをできるような時間にしたいと考えています。

現役の教員や、これから教職に就こうとする学生・研究者のみなさんを念頭においておりますが、中学や高校などで教員をされている方のご参加も歓迎いたします。ゴールデンウィーク前夜、みなさんで楽しく話し合いができましたら幸いです。

開催概要

日程|2022年4月28日(木) 19:30~21:00
場所|オンライン(Zoom)で実施します。URLは当日参加者に連絡します。
言語|日本語
参加費|無料
登録締め切り|4月28日(木)正午(ただし、Zoomの定員になり次第締め切り)
共催| ジェンダー史勉強会 

話題提供者

八谷舞 (亜細亜大学・企画主催者)
中込さやか(立教大学・企画主催者)
藤野裕子 (早稲田大学)
山本浩司 (東京大学)

申し込み方法

こちらのフォームに記入ください

ワークショップに関連した質問等はこちらからご連絡ください。

史料読解ワークショップ:言説編「書き手と読み手を読む」参加レポート

2022年2月19日(土)と3月12日(土)に、史料読解ワークショップ:言説編「書き手と読み手を読む」が開催されました。参加者である宇野真佑子さん(東京大学博士課程、中東欧現代史)にレポートを執筆いただきました。以下掲載します。

2月19日・速水先生

2月19日には、速水淑子先生(横浜市立大学)がハインリヒ・フォン・クライストの短編「聖ドミンゴ島の婚約」(1811年)を題材にワークショップを開催された。事前課題は、作品を読んだうえで「考えられる研究テーマ(作品をどのようなコンテクストに位置付けるか)」「その研究に必要な追加史料」「その研究を進めるにあたって難しそうな点」を考えてスライドにまとめるというものであった。

レクチャーでは、まず事前配布資料を例に、出典の信頼性や訳の確認も含めて史料が手元に届いた経緯に気を配る必要があるということ、ある史料は、その史料がつくられたときから現在に至るまでのさまざまな時代の史料として用いることができるというお話があった。また、速水先生は史料と問いの関係についてもお話しされた。多くの場合、歴史研究では問いが先にあり、その問いを明らかにするための史料を探すことになる。一方で、思想史研究でしばしばあるように、広く知られたカノン的なテクストを読み直す場合は、問いの新しさが研究の新規性に直結する。ただし、問いと史料のどちらの新規性に重点をおくとしても、問いの精緻化・史料の読みの精緻化・追加史料の調査というプロセスでは、問いと史料は循環的な関係にある。また、「作品の題材となっているできごとそのものの史料としてではなく、そのできごとの受容史の史料として用いるべきである」「書き手の意図を特定することが難しい」などの文学的テクストに顕著な特徴が指摘された一方で、フィクション・言説を読む面白さとして、当時の人びとの「期待の地平」や、ありえたかもしれない歴史の可能性を明らかにできるということが挙げられた。

速水先生のレクチャーの後、小グループに分かれて事前課題をもとにディスカッションしたのち、全体で議論した。全体の議論では、登場人物の「怒り」の描写を手掛かりにして「怒り」の概念史を描く材料にするというアイデアや、作品の登場人物を通してムラート女性のアイデンティティや社会的地位に着目するものなど、史料の多様な読みが提示された。

続いて、峯沙智也さん(東京大学博士課程)の、ドイツでの史料調査経験を踏まえたミニレクチャー「史料の「でき方」・読み方・探し方」が行われた。プロイセンの実業家・政治家であるダーフィット・ハンゼマンの関連文書を例に、その史料が誰に宛てたものか/どのように読まれることを想定していたのかを考えながら史料を読む必要があるということ、それを考える際にはどの文書館に所蔵されているかということも手掛かりになるということが示された。また、峯さんの専門のドイツ近代史を例に、オンラインで/日本国内で史料を入手するためのいくつかのtipsが紹介された。

全体の質疑応答では、思想史研究において、文学作品を扱う場合と思想書を扱う場合はどのように異なるのかという質問や、歴史認識問題を研究する場合のように、研究の対象とする言説が言及する「事実」そのものが激しい論争の渦中にあるときの心構えについての質問などが寄せられた。

3月12日・中島先生

3月12日には、中島浩貴先生(東京電機大学)が、1871年12月にドイツの軍事専門誌『軍事週報』に掲載された匿名記事を題材にワークショップを開催された。事前課題は、フランスの一般兵役義務導入について論じた論説を読み、「この論説の匿名の筆者は、どのような人物だと思われるか、または『一般兵役義務』の性格をどのようなものとしてとらえているのか」「フランスにおける一般兵役義務の導入の是非を議論している論説であるが、筆者はどのように評価しているのか。あるいは、その評価に関連させて軍隊一般や社会一般をどのように描き出しているのか」「自国の軍隊の役割について、どのようにとらえているのか」を考えてスライドにまとめるというものであった。

当日のレクチャーでは、「歴史学はなんでも史料になるといわれるが、一面的な読み方をしないで、その史料がそもそもどういうものなのかを見ていく必要がある」ということ、史料を読む際には何らかの「軸」があると便利だが、中島先生の場合は特定の用語を軸にして、その用語の意味の変遷をたどっているというお話があった。また、史料を読む際に注意することとして、①どのように書かれているのか(自分の主張を正当化するための文章か、読者を論理的に説得するための文章か、現状のレポートなのか など)②誰に向けて書かれているのか(同じコミュニティに属する人向けなのか、あるいは同じコミュニティに向けたものという建前で第三者(他国の読者など)を意識しているのか) ③いつ書かれているのか(どのような事件の前/後のものか、書いた人物のパーソナリティなど) ④どこで書かれているのか(一般誌、専門誌など) ⑤なぜ書かれたのか(何を達成するためにその文章が書かれたのか) という5点が挙げられた。

小グループのディスカッションおよび全体の議論では、執筆者の身分や、論説の時代背景などが議論された。匿名筆者はプロイセン/ドイツ軍の将校である可能性が高いが、現役か退役かはわからないということや、テクスト内で労働者層への共産主義の影響について言及があるが、当時の将校らはドイツ国内の労働者層に共産主義が広がることをどの程度警戒していたのかということなどが話題に上った。

ワークショップ全体を振り返って

この報告を書いている私自身も、史料を読んできたなかで、同一人物が時と場合によってまったく異なる発言をしており、どう解釈すべきか悩んだことや、あるいは別々の人物が似たような言葉遣いで語ることがらが、それぞれの人物の背景やほかの発言を踏まえて読み直すと実はまったく異なる意味合いを持っていることに気づき、その差異をどうにか掬い出そうとあがいたという経験があった。また私はこれまで主要な史料として雑誌や新聞、政党のマニフェストや史料集などを用いてきたが、これらの刊行物は文書館史料に比べればはるかにアクセスが容易な史料である。それゆえに、レクチャーで速水先生が「カノン的なテクスト」の例として挙げられたプラトンほどに誰もが知るものではないとしても、先行研究で何度も引用されているテクストを読む場面が多くなる。そうした広く知られた史料をどのように読み直し、新しい研究成果につなげられるかという問題にも、とくに修士論文を執筆しているときにしばしば頭を悩ませた。本ワークショップでの速水先生・中島先生のレクチャーや質疑応答での議論を振り返ると、これまで私がぶつかった壁を乗り越えるうえで役立つような、史料上の「言説」を扱うときに注意すべきポイントや、もつべき心構えなどを明快に示していただいたように思う。

また私が所属する大学院では、ゼミの研究報告の際に報告内容に関連する一次史料を発表者が配布し、その史料を履修者どうしで検討することもある。しかし、どうしても報告者以外の参加者の準備の時間が限られること、ゼミでは報告の内容そのものにも議論の時間を割く必要があることなどの理由から、史料そのものの読解について集中的に議論する機会がとても多いというわけではない。このワークショップでは、参加者が事前に配布された史料を読み込み、課題に取り組んだうえで、史料の読み方・使い方について集中的に議論することができた。さらに速水先生・中島先生によるレクチャーや解説では、先生方がどのような点に着目して史料を読み、自身の研究の材料としているのかということを、いわば手の内を明かすような形で詳細に伺うことができた。

また、1日目の後半に峯さんが急遽行われたミニレクチャーも、とくに新型コロナウイルス感染症の流行を受けて史料収集が難航しがちな卒論生や大学院生にとって学ぶところが大きかったのではないかと思う。史料のデジタル化の進展や、史料集・マイクロフィルム等の形での日本でのアクセスのしやすさは時代や地域によって大きく異なるとはいえ、まずどこを探せばよいかという基礎知識は、専門の時代・地域が異なる人にも役立つだろう。

今回のワークショップには、修士課程や博士課程の大学院生、学生時代に歴史学を専攻していた社会人、博士号を取得して大学に勤務する研究者など、専門分野も経験もさまざまな人びとが参加していた。私は普段同じ大学の院生や近い分野の研究者と議論することが多いので、ワークショップで幅広いバックグラウンドの参加者と活発な議論ができたことも得難い機会だったと思う。お忙しい中たいへん充実したワークショップを開催してくださった速水先生と中島先生、また企画・運営・司会に加えてミニレクチャーを開いてくださった峯さんに感謝したい。

史料読解ワークショップ:言説編「書き手と読み手を読む」開催報告書

2022年2月19日(土)と3月12日(土)に、史料読解ワークショップ:言説編「書き手と読み手を読む」が開催されました。企画者である峯沙智也さん(東京大学大学院博士課程)による開催記を以下掲載します。

はじめに

2022年2月19日と3月12日に史料読解ワークショップ言説編が開催された。

講師には、速水淑子氏(横浜市立大学)と中島浩貴氏(東京電機大学)を招待し、当初の予定では2月19日同日に全体のレクチャー、グループワーク、全体議論が予定されていた。しかし、前日に中島氏が新型コロナウィルスの陽性となり、登壇が急遽困難となったため、後日に延期となった。そこで予定していたプログラムを変更し、速水氏のセッションと企画者(峯)による「史料の「でき方」・読み方・探し方」というミニ・トークを行なった。そして、3月12日に中島氏のセッションを開催した。

参加者には、ワークショップに先駆けて、講師から指定された史料が配布された。事前に史料に関する問いに取り組み、グーグル・スプレッドシートに回答を匿名で共有した。回答期日を設定し、それまでに他の参加者の回答を事前に確認できるように配慮した。ただし、未回答であった参加者も、本ワークショップの参加は可能であった。

本開催レポートでは、前半で速水氏のレクチャー(2月19日)を、後半で中島氏のレクチャー(3月12日)を報告したい。なおこのレポートは企画者により執筆され、速水氏と中島氏に内容の確認を受けたものである。

速水氏の回について

「文学テクストと歴史をどう繋ぐか」と題されたレクチャーでは、まず多様な事物が史料として扱うことができることが説明された。「ある特定の過去について知るために、現在に残された手がかり」と史料を理解した場合、その史料を長い時間の射程の中で見る視座が紹介された。事前配布史料として、ハインリヒ・クライストの小説『聖ドミンゴ島の婚約』が指定された。クライストの小説『聖ドミンゴ島の婚約』を「史料」とみなした場合に、多様な研究テーマが設定できることが説明された。例えば、この史料読解ワークショップの企画や実施プロセスを対象とした歴史、事前課題に指定された種村訳の出版過程、そして日本におけるクライスト受容史、さらにはドイツにおけるクライスト全集の出版過程、対ナポレオン戦争の想起と結びついた戦間期およびナチ期のクライスト解釈、クライスト・ルネサンスと形容されるような1870年頃以降の時期のドイツにおける多様な受容や、さらに1811年に出版された時代の公共圏の状況、そして作品執筆の背景となった植民地の婚姻制度や「ムラート」の表象、市民的ジェンダー規範の広がり、高貴な未開人の思想系譜、理性・感情・激情をめぐる諸思潮の相違などが挙げられた。史料としての文学テクストの誕生以前から、読み手(ワークショップの参加者や報告者)が読むまでの長い時間軸に置くことで、多様な研究テーマ群が立ち起こるとともに、テクストを「いまここ」に伝えてきたメディアを自覚することで、眼前の史料がまとう権威や真正性の批判的検討が可能になることが実感された。小説はいわゆるハイチ革命を題材にしているが、ハイチ革命をめぐる言説の一つとして読むだけでなく、その後のクライスト受容という文脈で読むことで研究の幅が広がることが説明された。

次に、「史料と問い」をめぐる2つのアプローチが紹介された。多くの歴史研究では、特定の過去に対する問い(例えば、ヨーロッパにおいてハイチ革命期にどのように黒人は表象されたのか。)から、史料の読解を始める。この時、歴史家は探偵のごとく、解決すべき事件を前に、史料という残された手がかりをもとに事件の「真相」である過去の現実を探る。この手法では、問いがあって初めて分析すべき史料が浮かび上がってくる。

他方、逆の方向の研究のあり方の可能性も指摘された。すなわち、史料の読解から、「問い」を立てるという方法である。これは、特に聖書や有名な思想書など、いわば聖典にように時代を超えて重要視されるカノン化したテクストを研究する際に有効だと説明された。この研究アプローチでは、研究者は、そもそも事件があったのか分からない状態で、何らかの事件を探し出し、その上事件の「真相」を探る。この手法では、問いとコンテクストの新規性が重要となる。

確かに、史料収集に限界があり、実証性に乏しい仮説の提示に留まる可能性もある。また、コンテクストを広げるほど専門や地域を越えた検証が必要となり、二次文献のみに頼らざるをえない場面も増える。しかし、後者の手法が持つ研究可能性は特に大きなコンテクスト(文脈)を考慮した場合に顕著である。

次に、ガーダマー『哲学の始まり』を参考に、コンテクスト(文脈)を手がかりにしてテクストを読解する手法が紹介された。ガーダマー『哲学の始まり』では、大部分のテクストが失われたパルメニデス(BC520?-450?)の詩の読解が試みられている。パルメニデスの断片とは、300から400行あると推定される詩のうち161行だけが残っている。残された161行分のテクストは、不思議な内容の断片であり、多様な解釈が可能で、本来のテクストの主題さえ特定するのが困難である。このテクストの読解をガーダマーが試みている。

ガーダマーが採った手法は、パルメニデスの詩だけではなく、パルメニデスの詩を引用したプラトンやアリストテレスの文献を手がかりに、元のテクストを読解するというものである。この手法では、古代ギリシアにおける魂をめぐる諸派の議論というコンテクストの中で、パルメニデスの断片を哲学の始まり、すなわち真理をめぐる人間の思惟の始まりを示すテクストとして読むことが可能になった。

こうした手法は、史料を精査するだけではなく、史料を史料の外と合わせて読むアプローチである。文脈からテクストを読むことで、逆に、そのテクストが持つ社会での働きが見えてくる点である。確かに史料を文脈に依存して解釈することは慎まなければならない。しかし、歴史上の人物Aが作成した文献Xを、別の人物Bがどのように文献を解釈したのか、検討することで見えてくるものがある。たとえ、人物Bが人物Aの意図とは大きく異なる解釈したとしても、その文献Xが社会において果たした役割を検討することは重要である。そして、一般に、異なる価値観や利害関心をもつ人間が全く同じようにテクストを解釈することはない。その解釈のズレを、「人物Bの間違いである!」と指摘するだけはなく、そのズレが持つ意味を検討することも必要であろう。

同時代におけるズレに着目することで過去のコミュニーケーションの実態に迫ることができるだろう。また、文献Xをめぐる後の時代における長い射程での解釈の歴史をみることで、受容史が見えてくるだろう。速水氏はまとめの中で、フィクションを読む面白さとして、他の言説とのズレをみることで、当時の人々の「期待の地平」や歴史のアンビヴァレントな可能性に迫ることができると説明していた。こうした手法は、テクストの外部性、テクストの文脈性を考慮した史料読解を行う歴史学とも共通する視座と言えるだろう。

歴史学研究の歴史の中で

歴史学の手法にも歴史がある。かつて、史料テクストが正確に過去の現実を写しとっており、そのテクストの正確な読解こそが過去に迫る正しい道のりだと説いた。(デリダは「テクストの外部はない」と断じた。)

しかし、前回(2021年の史料読解ワークショップ議事録編)では、議論を記録した議事録でさえ、議事録外の状況を踏まえて読むことの重要性が確認された。

テクストは、その外部の当時の社会状況、作者の意図などが(中島氏の事前ミーティングでの報告でより詳細な列挙があった)を考慮して読むことで、より深く過去に迫ることができるだろう。むしろ、この視座がもたらすのは、テクストが社会でどのように扱われるか、解釈されるか検討するという地平である。ただ、そのテクスト自体の解釈というよりも、テクストが後の時代にどのように扱われたのか、解釈されたのかを検討するという視座が提示された。

企画者によるトーク

次に、簡単に急遽実施した企画者によるトークの内容を報告したい。トークでは現在執筆中の博士論文の調査の経験から、史料の保管のされ方、閲覧方法、そして検索方法を報告した。そもそも史料と呼ばれる媒体がどのように保管されているのか、博士論文執筆の際に使用したダーフィット・ハンゼマンの史料の保管状況から探った。また、容易に海外に史料調査に行くことができない昨今のコロナ禍を踏まえ、オンラインで可能な史料入手および検索方法を紹介した。近年は史料のデジタル化プロジェクトが進行している。コロナ禍に入り史料収集へのハードルが上がってしまった。トークにおいては、ドイツ近現代史研究を中心に史料収集に役出つ次のようなサイトを紹介した。

バイエルン国立図書館(BSB, Bayerische Staatsbibliothek):https://www.bsb-muenchen.de

雑誌情報検索システム(ZEFYS, das Zeitungsinformationssystem der Staatsbibliothek zu Berlin):https://zefys.staatsbibliothek-berlin.de

カールスルーエ・デジタルカタログ: https://www.bibliothek.kit.edu

この他にも分野ごとにネットアクセスが可能な多様なアーカイブがある。Google Booksや、対象国の図書館および大学図書館のウェブサイトをあたるものも一つの手であろう。また、そもそもどの図書館・文書館に所蔵しているのか分からない場合は、KVK(カールスルーエ・デジタルカタログ)で見つかる場合がある。史料の収集の際には、大学図書館のリファレンス係に尋ねることで、史料へのアクセス方法が見つかる場合がある。既存のサービスや、ますます充実していくデジタル・アーカイブを活用し、コロナ禍で歴史学研究を進める手立てを紹介した。

中島氏の回について

続いて、以下では3月12日開催された中島氏のセッションについて報告する。

中島氏のレクチャーのタイトルは「軍事専門誌をどのように読み解くか」であった。広義の軍事史「新しい軍事史」のアプローチが紹介され、従来の軍事戦略や軍事層に着目した軍事史ではなく、思想や文化、ジェンダーとの観点から軍事史を扱う手法の利点に言及された。

事前に『軍事週報』の一つの記事が配布史料に指定されていた。新しい軍事史の観点から、単に軍事戦略や軍制改革の動向を検討するのではなく、どのような価値観が見られるのか、書き手の社会認識や、一般兵役義務にどのような意味を付与しているのか、史料を読み解く課題であった。

軍事専門誌を読む際には、「用語」に着目することで、テキストの性格を理解する際の軸を設定することが紹介された。例えば、一般兵役義務という用語を縦軸に多様な記事を比較検討し、議論の変遷を描くことも可能であろう。そして、「-ism」にまとめてしまうことで見えなくなるものがあるという指摘は、重要であろう。教科書などの記述で「ナショナリズムが高揚して、〇〇が起きた」いった説明がしばしばなされる。しかし、個々の場合のナショナリズムとは具体的にどういった内容のものなのか、何を目指した運動なのか検討することを忘れてはならない。

さらに、レクチャーでは、史料が有するバイアスをどう扱うかという点も言及された。一般的にバイアスは取り除くべきものであり、内容や視点の偏りに注意すべき、との指摘がなされる。しかし、実際には歴史上、何らかのバイアスを免れた史料は存在しない。むしろ、バイアスとの向き合い方が問題である。記事の書き手のバイアスを、どのようなバイアスがかかっているのか探ることで、見えてくるものがある。そのバイアスを誤った情報であると切り捨てるのではなく、その認識がどのように成立したのか、どういう目的で表現されたのか、検討する必要性も挙げられた。

そして、以上の内容を踏まえつつ、史料を読む際に重要な5つの問いかけが提示された。

1、どのように書かれているか。史料テクストの議論がどのように論理づけられているか、検討する。

2、誰に向けて書かれているか。書き手と同じ知識や価値観、認識を有するような同一コミュニティ向けのものか、否か。また、誰が読む可能性があったのか。『軍事週報』であれば、国外の軍事専門家も読む可能性があった。されにいえば、読む可能性があったことを書き手がどう認識していたのか検討する。

3、いつ書かれているか。どの文脈で書かれているか。

4、どの媒体に書かれているか。専門誌なのか、一般誌なのか。

5、なぜ書かれたのか。書かれた目的は何か。

これらのポイントは今回の事前配布史料だけでなく、多様な史料に対しても有効であろう。グループワークの際に使用した『軍事週報』の記事の分析でも、書き手が属する軍事専門家コミュニティに共通の価値観や世界観に迫ることができた。労働者やエリート層の描かれ方から、書き手(および読み手)が念頭に置く一般大衆や特定の社会集団に対する認識、価値観が浮かび上がってくるだろう。たとえば、プロイセンの軍事専門家の労働者、市民層や農民それぞれに対する認識や評価が垣間見えることもあった。

事前配布史料を読むにあたって、『軍事週報』の論説に関する次のような3つの問いが設定された。

1)この論説の匿名の筆者は、どのような人物だと思われるか、または「一般兵役義務」の性格をどのようなものとしてとらえているのか

2)フランスにおける一般兵役義務の導入の是非を議論している論説であるが、筆者はどのように評価しているのか。あるいは、その評価に関連させて軍隊一般や社会一般をどのように描き出しているのか。

3)自国の軍隊の役割について、どのようにとらえているのか。

レクチャーの内容と関連づけることにより、書き手が持つ軍事的な世界観が社会や政治に与えた影響をみる視点が提供された。現役もしくは退役した将校と推測される書き手のフランス軍の認識が、どの点でズレているのか確認できた。また、書き手の一般兵役義務の理解の背景にある価値観や認識に着目することで、論説の中でどのように書き手にとっての理想が構築されたのか、検討することができた。また、軍事週報が、国内外に読者層がいたことから、読み手を意識した議論が展開されたのか、という視点も重要であることがわかった。

冒頭のレクチャーで、バイアスの方向性を見るという指摘があった。『軍事週報』の書き手の理解は、これまでの歴史研究から決して客観的ではないことがわかっている。どのようにそのバイアスが成立したのか、検討することで、史料の周囲の社会状況や価値観が浮かび上がってくることが実感できたワークショップであった。

全体を通して

前回のワークショップに引き続き、今回も大学や所属組織の垣根を超えて、史料の読み解き方をめぐって闊達な議論が行われた。参加者は、大学院生(博士課程)、大学教員が多かった一方で、中高教員や官公庁職員の参加も多かった。

正しい回答や優れた回答を目指して競い合うのではなく、多様な観点を共有し合うワークショップになった。レクチャーの内容をその後のグループワークで議論することで、史料の読み方を深めることができただろう。また、他大学や多分野を研究する参加者と議論する機会があり、普段の環境とは異なる議論が展開され、多くの参加者にとって刺激になったはずである。また、コロナ禍で、これまでのような交流が難しくなった時代に、新しい議論や交流の場となったのであれば、企画者として喜ばしいことである。

参加者の声(抜粋)

以下にアンケートから、参加者の声を抜粋したい。

自分が公刊されたものを中心に扱っているというのもあるだろうが、それでも執筆意図だけでなく出版された意図も踏まえて読む。(大学院生(博士課程))

文学作品を歴史史料として扱うことについて考える機会となってとても良かったです。ワークシートも他の参加者が書いたものを確認できる形で、自分が思いつかないような回答もあったので勉強になりました。また、文学作品を当時の人々の考えたユートピアや期待の地平を知ることに用いることができるということが印象に残ったことのひとつです。

(大学院生(博士課程))

文学テクストを研究対象とする際、受容史として歴史を書くという視点が自分の中に全くなかったので、研究テーマの新たな視点を得ることができました。また、文学テクストから当時の「期待の地平」を考察できるということも全く考えたことがなく、今日新たに知ることができました。(大学院生(修士過程))

「邪推せず読む」「『読めないもの』こそ読む」は銘記したい。

(大学院生(修士過程))

高校での探究をどのようにとらえるかという質問は、自身が高校教育に関わっていることもあって、大学の方々の意見を聞けて良かった。(高校教員)

速水氏のレクチャーにて、「聖ドミンゴ島との婚約」を史料として扱う際に、小説が直接の対象としているハイチ革命だけでなく、それ以降現代にいたるまでの歴史の史料として扱える(著者の執筆背景や日本における受容、翻訳の過程など)も史料として扱えるとの内容が良かった。(会社員)

謝辞

最後に改めて、ワークショップに登壇いただいた中島先生と速水先生には感謝を申し上げたい。企画の趣旨に合わせたレクチャーを用意いただいた。打ち合わせの議論から本報告書へのコメントに至るまで学ぶことが多く、歴史学研究を志す一大学院生としても貴重な機会になった。

本ワークショップ開催にあたり、歴史家ワークショップの研究員の横江良祐氏にきめ細やかなアドバイスをいただいた。メンターを務めていただき、非常に心強かった。また、プログラムが急遽変更になった際に、相談に乗っていただいた山本浩司氏にも感謝申し上げたい。

史料読解ワークショップ:言説編「書き手と読み手を読む」開催のお知らせ *第二弾:中島浩貴先生の回 – 3月12日(土)15時*

*2月19日のワークショップでの登壇が急遽キャンセルされた中島浩貴先生がメインにご指導するワークショップを、3月12日(土)の15時から第二弾として開催いたします。

新規のお申し込みは終了しました。2月19日のワークショップ直前にご登録していただいた方だけが参加できます。

いかに史料から歴史上の言説を導くか——?

この問いは歴史学に興味を持つ人の多くが取り組む問いである。確かに、「この史料にこういう記述があるから、こういった言説があったと言える!」と短絡的に結論づけて良いと考える人は多くないでしょう。しかし、歴史上の言説との向き合い方・史料のひもとき方・読み解き方について、集中的に、大学・学部の垣根を超えて議論する機会はまだ乏しいのではないでしょうか。

この度、歴史家ワークショップでは、今年度も史料読解ワークショップをオンラインで開催することになりました。歴史学を専攻する大学生・大学院生だけでなく、思想史などの歴史学と関連する分野に興味のある方に向けた内容になっております。歴史学を主軸にしたワークショップですが、他分野を専門とされる方との対話や議論を大事にしたいと考えています。学部生の参加も歓迎します!

特に、今回のワークショップでは、「史料」を前にしたときに、何を手がかりに読解を進めていくことができるのか、みなさんと考えたいと思います。

本イベントでは、企画者の峯沙智也による司会進行のもと、講師の速水淑子先生(横浜市立大学)と中島浩貴先生(東京電機大学)によるレクチャーおよびグループワークを行います。グループワークでは、事前に講師から出された事前配付資料を題材に、いかに史料上の「言説」を扱うことができるか、参加者同士で議論しましょう。史料上の「言説」に迫るレクチャーを手がかりに、参加者がふと立ち止まって「史料の読み方」や「史料とは何か」を考え、過去の史料を読み解く楽しさと難しさに触れる機会を提供します。

開催概要

日程2022年2月19日(土)16時〜19時 2022年3月12日(土)15時〜17時
場所|オンライン(Zoom)で実施します。URLは後日参加者に連絡します。
言語|日本語
参加費|無料

申し込み方法

こちらのフォームに記入ください。https://forms.gle/2swXEwu8Wp4Se82j8
新規のお申し込みは終了しました。2月19日のワークショップ直前にご登録していただいた方だけが参加できます。

事前配布資料

参加者には、二人の講師の先生から提示された、歴史上の言説の読み解き方に関する事前配付資料をワークショップ前に確認していただきます。

講師プロフィール

速水淑子|横浜市立大学国際教養学部准教授
専門:政治思想、文学、ジェンダー研究
著書に、『トーマス・マンの政治思想:失われた市民を求めて』(創文社2015年、2021年に講談社よりオンデマンド再版)。

中島浩貴|東京電機大学講師
専門:ドイツ近現代史、軍事史
著書に、『国民皆兵とドイツ帝国 一般兵役義務と軍事言説 1871~1914』(彩流社2019年)。

企画・司会峯沙智也(東京大学総合文化研究科・博士課程・ドイツ近現代史)
連絡先minutes.workshop@gmail.com
ワークショップに関連した質問等は上記メールアドレス(峯宛)にご連絡ください。

【参加者募集】Front Runner Series: 多言語論文執筆セミナー Vol. 11(3/17 17:00–18:30)

歴史家ワークショップでは、3月17日(木)17:00~18:30(日本時間)に、「Front Runner Series: 多言語論文執筆セミナー Vol. 11」と題したオンライン・セミナーを開催いたします。また同日18:30~19:30には、任意参加の懇親会を予定しております。

開催概要

日時|3月17日(木)17:00~18:30:セミナー/18:30〜19:30:懇親会(任意参加)
ゲストスピーカー穐山洋子先生(同志社大学・グローバル地域文化学部 准教授)
ファシリテーター藤井碧(京都大学・博士後期課程)
費用|無料
場所|Zoom を利用したオンライン開催(リンクは、登録フォームにご記入のメールアドレスへイベント当日の朝に送付します)
登録フォーム
※歴史学系の学生・研究者のみならず論文執筆や外国語での執筆にご関心のある方は、どなたでもお気軽にご登録ください。

このセミナーでは、とくに歴史学分野で活躍するノンネイティヴの若手研究者から外国語(もしくは非母語)での執筆経験談を共有していただくことで、「外国語(もしくは非母語)での論文執筆における壁」を乗り越えるヒントの得られる場を提供することを目的としています。具体的には、外国語(もしくは非母語)での論文執筆にさいして実践している工夫から、博士論文・単著・編著の一章分など異なるフォーマットの書き分け方まで、スピーカーの体験にもとづいたスキル面の情報提供をおこないます。それだけでなく、国外の出版社からの出版、留学、研究の進め方、国際学会でのネットワーキングなど、外国語(もしくは非母語)での論文執筆に関わる経験談もお話しいただきます。最後に、質疑応答や懇親会をつうじて、参加者のみなさんと外国語(もしくは非母語)での執筆にかんする悩みや体験談を共有することで、この問題についての理解を深め、実践のための知恵を蓄積することをめざしています。

今回は、同志社大学・グローバル地域文化学部 グローバル地域文化学科 准教授の穐山洋子先生をお招きし、藤井碧(京都大学・博士後期課程)がファシリテーションを担当します。ドイツ語での学術研究書(単著・編著)を出版する過程での工夫や苦労、海外の研究機関において学際的な研究経験を積んでこられたご経験などについて、ざっくばらんにお話しいただきます。

ご関心のある方は、ぜひお気軽にご参加ください。

スピーカー・プロフィール

穐山洋子リサーチマップ
都市銀行、シンクタンクに勤務後、家族の転勤によりスイス・チューリヒ市(ドイツ語圏)に約5年間滞在。帰国後、東京外国語大学(ドイツ科)に3年次編入。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻に進学。博士課程在学中に、マルティン・ルター・ハレ・ヴッテンベルク大学(ドイツ)に一年間留学(日独共同大学院プログラム)。2010年7月から東京大学ドイツ・ヨーロッパ研究センター助教、2015年4月より現職。2013年、東京大学で博士(学術)を取得。

● 研究分野:スイス近現代史
● 研究テーマ:ナショナリズム、反ユダヤ主義、青少年福祉政策、市民社会、多文化社会におけるマイノリティの排除と包摂
● 主要業績
Akiyama, Yoko, Das Schächtverbot von 1893 und die Tierschutzvereine: Kulturelle Nationsbildung der Schweiz in der zweiten Hälfte des 19. Jahrhunderts, Berlin: Metropol Verlag, 2019.

参加登録

参加をご希望の方は、こちらのフォームよりご登録をお願いいたします。

ご質問などございましたら、こちらまでお気軽にご連絡ください。

Front Runner Series 企画運営:藤井碧(京都大学大学院・博士後期課程)front.runner.series@gmail.com