【開催告知】国際ラウンドテーブル “Secular” Ritual in Japanese Premodern Studies: Reconsidering the Intellectual Legacy of Futaki Ken’ichi(前近代日本史における儀礼 ―二木謙一氏の思想を再考する―)

【開催告知】国際ラウンドテーブル “Secular” Ritual in Japanese Premodern Studies: Reconsidering the Intellectual Legacy of Futaki Ken’ichi(前近代日本史における儀礼 ―二木謙一氏の思想を再考する―)

歴史家ワークショップでは、以下の要領で国際ラウンドテーブルを開催いたします。対面およびオンラインのハイブリッド形式での開催です。奮ってご参加くださいますようお願いいたします。

開催趣旨

日本史研究において「儀礼(ritual)」をどのように捉えるかという問題は、非常に重要な観点であるにもかかわらず、未だあいまいさを持って取り扱われています。

たとえば、前近代日本を取り扱う英語圏の研究では、デュルケーム派の人類学にしたがって儀礼を解釈し、儀礼を宗教的儀式に限定する傾向が多く見られます。一方で、社会学や宗教学の分野においては、宗教的儀式と非宗教的儀式は明確に分類することはできないとして、このような二項対立は儀式がもつ重要な役割を見逃してしまう要因となるとも指摘されています。

英語圏で見られる以上のような儀式のあいまいな定義について、新たな展望をもたらしうるのが、日本語の「儀礼」というより包括的な概念です。とりわけ、二木謙一氏の研究によれば、日本中世の儀礼は家格のヒエラルキーを反映していたとされ、宗教的か否かによらない儀礼の理解のあり方が提示されています。

こうした問題意識のもと、本ラウンドテーブルでは、前近代日本における儀礼研究をとりあげ、その方法について日本の専門家と英語圏の専門家が議論する場を提供します。登壇者には矢部健太郎先生(國學院大學・日本中世後期政治史)と Morgan Pitelka 先生(ノースカロライナ大学・日本中近世文化史)をお迎えし、歴史家ワークショップ特任研究員のポリーナ・バルデゥッチ博士(東京大学・日本中世史)が司会を務めます。また、赤江雄一先生(慶應義塾大学・ヨーロッパ中世史)はコメンテーターとして西洋史の視点を提供します。二木氏の研究を軸として、「儀礼」のより豊かな理解へ向けて再考をうながすことができるでしょう。

開催概要

日時

2024年1月21日(日)9:00-14:00(日本時間)

タイムテーブル

9:00-12:00 討論会
12:00-14:00 交流会(任意、現地参加者のみ)

場所

東京大学本郷キャンパス 経済学研究科学術交流棟 小島ホール 2F コンファレンスルームおよび オンライン(Zoom使用)

司会

Dr. Polina Barducci

登壇者

矢部健太郎 教授(國學院大學)
Prof. Morgan Pitelka(UNC)

コメンテーター

赤江雄一 教授(慶應義塾大学)

参加費

無料

使用言語

日本語、英語(逐次通訳)

主催

歴史家ワークショップ

発表題目

Polina Barducci

Civic, Secular, or Political? Locating Futaki Ken’ichi’s Work in Ritual Studies

矢部健太郎

國學院の中世史研究と二木謙一氏

Morgan Pitelka

Ceramics, Ritual, and the Samurai in Medieval and Early Modern Japan: Repetition, Power, and Sociability

参加登録

参加を希望される方は、1月20日(金)日本時間17時までに、下記の Google Form から参加登録をお願いします。オンライン参加の方には、20日夜に参加用のリンクをお送りいたします。

参加登録締め切り

1月20日(金)17:00(日本時間)

お問合せ先

info@historiansworkshop.org
(担当: Polina Barducci)