2025年5月9日(金)、トロント州立大学修士課程に在籍し、現在、タイ・フィルムアーカイブ(公共機構)で研修中の吉田夏生さんをゲストとしてお迎えし、アート・ドキュメンテーション学会 SIG デジタルアーカイブサロンと共同で「第162回デジタルアーカイブサロン(通算第194回)」を開催します。本郷キャンパスでの共同開催は4回目となります。
今回のテーマは、「歴史をつなぐ:タイ・フィルムアーカイブの発展とデジタル保存の実践」です。
タイ・フィルムアーカイブは、1984年にタイ国立博物館の一部門、National Film Archive として創設されました。かつて政府の造幣局だった廃墟を使ったそこには、映画フィルムの検査室も収蔵庫もありませんでしたが、館の移設や独立を経た現在では、充実した設備を揃える実務棟と、3つの上映ホールと7つの展示スペースを有する広々とした公開施設から成る美しいフィルムアーカイブへと成長を遂げました。2024年には約1,300本のフィルムに加え、「マグネティック・テープ・アラート」で保存の緊急性が叫ばれる磁気テープ映像も約1,000本をデジタル(ファイル)化。また、図書室のビデオ・オン・デマンド(VOD)サービスを利用して17,000本を超える作品が閲覧できるなど、デジタル化を通じた映画の保存・活用に積極的に取り組んでいます。
本発表では、タイ・フィルムアーカイブにおける動的映像のデジタル保存の実践を紹介するとともに、その課題についても検討します。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
開催概要
- 開催日時
-
2025年5月9日(金)18:30〜
- 開催場所
-
東京大学本郷キャンパス 経済学研究科学術交流棟(小島ホール)1F 第2セミナー室(キャンパスマップ)
- 定員
-
30名程度(オンライン配信あり)
- 参加費
-
無料、事前登録制
話し手

吉田 夏生 Natsumi Yoshida
トロント州立大学 修士課程2年
東京都内の映画配給会社で宣伝担当として働いた後、2018年より国立映画アーカイブで広報を務める。2023年9月よりトロント州立大学の修士課程プログラム Film and Photography Preservation and Collections Management に在籍。編著に『ウィメンズ・ムービー・ブレックファスト 女性たちと映画をめぐるガイドブック』(フィルムアート社)がある。
参加登録
オンライン参加
アート・ドキュメンテーション学会の会員以外で参加を希望される方は、当日(5/9)9:00までに、以下のFacebookイベントを「参加予定」としてください。参加予定の方には、当日(5/9)12:00までに Messenger で参加方法をお知らせします。
対面参加
以下のフォームからお申し込みください。締め切りは開催の2日前(5/7)です。第二部は会場を移し、意見交換やさまざまな情報共有、サロンの今後の予定などを話し合います。