2025年5月17日・18日に開催される第75回日本西洋史学会大会(鹿児島大学)にて、歴史家ワークショップ主催のワークショップ「研究とケア労働の両立:オンライン化は状況を変えるのか?」を開催します。
この企画では、ケア労働を育児や介護にかぎらず、家族への寄り添いや家じまいなども含む、広い視点で捉えます。「ケアに無縁な人はいない」という立場から、それぞれの抱える負担をどう分かち合えるかを議論し、研究との両立について考える場となれば幸いです。ぜひ参加をご検討ください。
昼休みのワークショップですので、出入り自由、昼食を食べながらでも参加できます。また、このワークショップはZoomでの参加も可能です。Zoom参加をご希望の方は、以下のフォームよりメールアドレスをご登録ください。
登録フォーム(申込締切:4/15)
ワークショップ概要
- 開催日時
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2025年5月18日(日)12:45〜13:45(昼休み)
- 趣旨説明・司会
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松本涼(福井県立大学)
- 話題提供1
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雪村加世子(大阪産業大学)
- 話題提供2
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坂下史(東京女子大学)
歴史家ワークショップは2024年の西洋史学会において「ポスト・コロナの西洋史研究:リモート、デジタル、コスト」をテーマにワークショップを開催した(開催報告)。主に国外の史料や学術情報へのアクセスが研究環境のオンライン化によりどのように変化したかを議論したが、国内でも居住地や生活環境、ライフステージの変化等によって学術情報へのアクセスに格差が生じている現状がある。オンライン化の進展によって状況は改善したか、参加者それぞれの経験を共有することで、どうすれば技術の進化をより良い研究環境の創出へとつなげることができるのかを共に考えたい。
また、歴史家ワークショップは2020年の西洋史学会でも「仕事の効率化とワークライフバランス」をテーマとしたワークショップをおこない、そこでは効率化のアイデアの共有に加え、学界全体の環境改善の重要性も指摘された(開催報告)。
5年後に当たる今回は、感染症拡大がもたらした環境変化が個人の生き方・働き方に与えた影響だけでなく、学会全体の環境改善につながったかという視点からも議論を進める。当日は2名の研究者による話題提供に続き、参加者との意見交換の場を設ける。ライフステージの変化によって生じる困難、デジタルツールの役割、学会運営に対する期待などを自由に共有し、持続可能な学界の発展につながるヒントを模索したい。