【参加者募集】多言語論文執筆シリーズ Vol. 19(9/4 15:00-17:30)

【参加者募集】多言語論文執筆シリーズ Vol. 19(9/4 15:00-17:30)

歴史家ワークショップでは、2024年9月4日(水)15:00-17:30(日本時間)に、「多言語論文執筆シリーズ Vol. 19」と題したセミナーをオンラインで開催いたします。

多言語論文執筆シリーズは、研究者が直面する「言語の壁」を認識し、乗り越えることを目指す場です。登壇者には様々な言語での論文・博士論文・単著などの執筆経験だけでなく、執筆における苦労や執筆を通じて得た学び、さらには様々な言語で執筆するに至った経緯や留学・国際学会での体験などをざっくばらんにお話ししてもらっています。

今年度の第一回開催となる9月の会合では、名古屋外国語大学・外国語学部の加藤有子教授をゲストにお招きし、「ポーランド語」と「英語」での研究・執筆・発表の経験についてお話しいただきます(東京外国語大学・非常勤講師の中井杏奈がファシリテーションを担当します)。

加藤先生は、現在のウクライナ西部をふくむ広い領域にまたがるポーランド文学を専門とし、これまで英語・ポーランド語・日本語で積極的な発信を行ってこられました。特にブルーノ・シュルツ(Bruno Schulz)という芸術家の研究で知られており、外国語の学術雑誌『シュルツ/フォーラム(Schulz/Forum)』の編集委員を務めておられます。ポーランド・モダニズム文学のみならず、ポーランドでのホロコースト表象の分析をはじめ、テクストとイメージの歴史的文脈における変遷についても在外調査の課題として取り組まれています。

近著に『ホロコーストとヒロシマ―ポーランドと日本における第二次世界大戦の記憶』(みすず書房, 2021年)がある他、翻訳ではデボラ・フォーゲル『アカシアは花咲く』(松籟社, 2018年)を紹介し、同著で2020年日本語翻訳大賞を受賞。2023年には単著『Bruno Schulz, modernista z Drohobycza [ブルーノ・シュルツ、ドロホヴィチ出身のモダニスト]』(原著『ブルーノ・シュルツー目から手へ』水声社、2012年)がポーランド語に翻訳・出版されています。

目まぐるしく変わる現代の研究環境を踏まえつつ、非英語圏の文学・文化研究における研究・執筆言語の問題をお話しいただきます。

開催概要

日時|2024年9月4日(水)15:00-17:30

前半:トーク・レクチャー(15:00-16:30)

後半:参加者交流会(16:40〜17:30)

ゲストスピーカー|加藤有子先生(名古屋外国語大学・世界教養学科教授)

ファシリテーター|中井杏奈(東京外国語大学・「公共圏における歴史(HIPS)」プログラム非常勤講師)

参加費|無料

場所|【オンライン】Zoom (Zoomリンクはは当日朝に参加登録いただいたメールアドレスに送付します)

参加登録|こちらからお願いします

多言語論文執筆シリーズは、研究者が直面する「言語の壁」を認識し、乗り越えることを目指す場です。登壇者には様々な言語での論文・博士論文・単著などの執筆経験だけでな…
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※歴史学系の学生・研究者のみならず論文執筆や外国語での執筆にご関心のある方は、どなたでもお気軽にご登録ください。

スピーカー・プロフィール

加藤有子(かとう ありこ)

秋田県出身。1998年、東京大学文学部思想文化学科美学藝術学卒業、2000年、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻表象文化論コース修士課程修了、2008年、同博士課程単位取得退学、2010年、博士号(学術)。この間、ワルシャワ大学(2000~01、04~06)、ヤギォウォ大学留学(2006~08)。日本学術振興会特別研究員PD、東京大学文学部助教を経て、2014年に名古屋外国語大学准教授着任、2023年より教授。

2016〜17年ポーランド科学アカデミー文学研究所の客員研究員、2020~22年に米国の研究機関に所属(イェール大学・マクミラン国際地域研究センター客員研究員、アメリカ合衆国ホロコースト記念博物館客員研究員など)。

専門領域 スラヴ・中東欧研究(ポーランド文学)、表象文化論、ホロコースト研究

名古屋外国語大学教員ページ:https://www.nufs.ac.jp/teachers/detail/teacher/218

近著

Kato, Ariko. Bruno Schulz, modernista z Drohobycza (Trans. Anna Trzaska) (Warsaw: Institute of Literary Research, Polish Academy of Sciences, 2023)

Kato, Ariko. „Obraz w obrazie i rama. Schulz wobec tradycji” Schulz/Forum Nr. 17–18. (2023): 49-70.

加藤有子編『ホロコーストとヒロシマ―ポーランドと日本における第二次世界大戦の記憶』(みすず書房, 2021年)

Kato, Ariko. “Is Marceli Weron Bruno Schulz? The Newly Discovered Short Story “Undula,” by Marceli Weron and Piotr Sitkiewicz.” The Polish Review 66, no. 4 (2021): 106–14.

[翻訳・単訳] デボラ・フォーゲル『アカシアは花咲く』(松籟社, 2018年)他