リサーチ・ショウケースは英語での国際学会発表や論文投稿に向けて実践的な経験を積むことができる場です。
私は東北大学大学院国際文化研究科への進学以降、アメリカ合衆国におけるリドレス運動(第二次大戦時の日系人強制排除・収容政策に対する賠償要求運動)について研究してきました。とりわけ国際関係を視野に入れながらリドレス運動に関与した諸主体間でのせめぎあいを検討しています。
2020年2月18日に名古屋大学で開催された第10回Research Showcase(RS)で発表させていただきましたが、これは私にとって初めての英語発表であり、研究成果を国際的に発信する上で多くのことを学んだ場です。当日に向けて英語での発表や質疑応答に関するアドバイスを事前にいただくと共に、二人の研究者から原稿についての具体的な改善案をいただきました。さらに当日の発表では、研究を発展させる上で重要な質問やコメントをいただきました。
RSで得た原稿へのフィードバックや当日の議論などの経験は、その後の研究活動に役立っています。例えば2020年5月29日にアメリカ歴史家協会(Organization of American Historians)で研究発表を行いましたが、原稿やパワーポイントを作成する際にRSでいただいたアドバイスが大変参考になりました。また当日は発表における問題意識や結論を明確に示すことができ、コメンテーターからの質問にも対応することができました。
その後は関西アメリカ史研究会や日本移民学会などで発表を行い、2021年8月にハワイ大学マノア校に客員研究員として着任しました。現在は受入研究者にご指導いただきながら、英語での学会発表の準備や論文の執筆を進めています。今後はより積極的に研究成果を国際学会の場で発信していきたいと考えています。
RSは英語での国際学会発表や論文投稿に向けて実践的な経験を積むことができる場です。RSへの参加により、国際的な場へと積極的にチャレンジすることができるようになると思います。そして何より、歴史家ワークショップの活動を足がかりとして国内外で活躍していく研究者が増えることで、より優れた歴史研究の成果を社会に還元することができるようになると考えています。
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