【参加者募集】オンラインミートアップシリーズCoffee Time Series第10回「海外での研究活動:コロナ禍での留学、海外調査を通して」8月2日(火)18:00

8月2日(火)日本時間18時から、歴史家ワークショップ主催のオンラインミートアップシリーズ、‘Coffee Time Seri’s’の第10回を開催します。本シリーズでは、気軽に研究の楽しさや研究にまつわる悩みを共有し助け合える場を作ろうと、国内外の博士課程に在籍する10名の大学院生とポスドクが中心となって運営を行なっています。一連のイベントを通じて、孤独に研究する大学院生・研究者が分野を横断して集まることができ、またアカデミアの外にいる方々とも人間的なつながりを構築することができればと願っています。

第10回となる今回は、「海外での研究活動:コロナ禍での留学、海外調査を通して」をテーマに座談会を行います。新田さな子(京都大学)がファシリテーションを担当し、コロナ禍の最中、複数回アラブ首長国連邦に渡航された後藤真実さん、新型コロナウイルスが最も猛威をふるっていた時期にチェコに渡航した中辻柚珠さん、コロナ禍前から現在までアイルランドで博士課程留学をしている槙野翔さんをゲストにお招きします。海外での研究活動についての情報は普段から入手しづらく、手探りとなる傾向があります。加えてコロナ禍という前例のない状況での海外滞在を実現させた登壇者の方々が、どのように情報収集し、海外渡航の判断に至ったのか。そして、実際の滞在はどのようであったかなどをお話しいただきます。後藤さん、中辻さん、槙野さんのご経験から、海外での研究活動の手がかりや具体的なイメージが得られる場にしたいと考えています。

当日はフロアの皆さんからの意見や質問も交えてのトークを予定しています。週末の夕方、コーヒーやお酒を片手におしゃべりに参加してみませんか?

参加を希望される方には後日Zoomでのリンクをお送りしますので、7月31日(日)日本時間20時までに、下記のGoogle Formから参加登録をお願いします。

開催概要

日時|8月2日(火)18:00-19:30(座談会、質疑応答・フロアとのやりとり)/19:30-20:00(都合のつく方で懇親会)いずれも日本時間
場所|オンライン開催(Zoom使用)
費用|無料

※イベント(座談会)は1時間半で終了しますが、その後、都合のつく方で30分程度の懇親会を予定しています。懇親会はより自由に移動し、会話できるWonderを用いたフリートークを予定しています。途中退出していただいてもかまいません。なお、セキュリティ上の理由から、Wonderのリンクは当日イベントの最後にお伝えします。メール等で前もってお知らせはいたしませんのでご了承ください。

参加登録

こちらからお願いいたします。https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdECZhNmZUb6LC3lei1xPAAyWFkaOPYXhawAPHy01XdAZ5xyA/viewform?usp=sf_link

参加登録締め切り:7月31日(日)日本時間20時まで

ゲストスピーカープロフィール

後藤真実 Manami Goto (researchmap)

ニューヨーク大学アブダビ校(日本学術振興会海外特別研究員)。英国エクセター大学アラブ・イスラーム学研究所(名誉研究員)。
専門は湾岸地域研究。主な関心は湾岸地域の服装・装い、物質文化、女性の民族誌。 
2020年1-3月:アラブ首長国連邦とオマーンでの現地調査
2021年1-2月:アラブ首長国連邦での現地調査
2022年7月-現在:アラブ首長国連邦(日本学術振興会海外特別研究員として派遣)

中辻柚珠 Yuzu Nakatsuji (researchmap)

京都大学大学院文学研究科博士後期課程在籍。日本学術振興会特別研究員DC。近現代プラハにおけるナショナリズムの歴史が専門。
日本学術振興会の「若手研究者海外挑戦プログラム」 に採用され、2020年9月から2021年6月までプラハに滞在。同市のカレル大学哲学部に、「フリームーバー」 という制度を用いて在籍。

槙野翔 Sho Makino

トリニティ・カレッジ・ダブリン歴史人文学部(TCD)博士候補学生、東京大学大学院人文社会系研究科西洋史学博士課程。学術振興会特別研究員DC1(2017年4月-2019年9月途中辞退)。
専門は17世紀アイルランドにおけるイングランド系カトリックの政治・宗教的アイデンティティについて。特にカトリックの忠誠心の有り様に注目した博士論文を執筆中。2018年9月−12月TCD客員研究員、2019年9月からTCD博士課程留学。TCD授業TA (2021-22)、TCD環境史研究所RA (2022)。

新田さな子(企画担当)
藤田風花(参加登録担当)
coffeetimeseries.hw@gmail.com

【参加者募集・登録期限延長】オンラインミートアップシリーズ Coffee Time Series 第9回「研究にまつわる悩み・望みの分かち合い」6/24(金)19:00-

※6月21日追記※
参加者数が定員に達しましたので、参加登録を締め切ります。ご了承のほどよろしくお願いいたします。
参加者数にまだ少し余裕がございますので、参加登録締め切りを延長いたします。新しい締め切りは6月23日(木)日本時間17時です。お気軽にご参加ください!

6月24日(金)日本時間19時から、歴史家ワークショップ主催のオンラインミートアップシリーズ Coffee Time Series の第9回を開催します。本シリーズでは、気軽に研究の楽しさや研究にまつわる悩みを共有し助け合える場を作ろうと、国内外の修士・博士課程に在籍する10名の大学院生、ポスドクが中心となって運営を行なっています。一連のイベントを通して、孤独に研究する大学院生や研究者が分断を横断して集まることができ、またアカデミア内外の区別を越えて人間的なつながりを構築することができればと願っています。

第9回となる今回は、「研究にまつわる悩み・望みの分かち合い」をテーマに、北川涼太(広島大学大学院)が企画全体のファシリテーションを担当し、Coffee Time Series 運営メンバーと参加者の皆さんで「当事者ミーティング」を実践します。この「当事者ミーティング」は、近い立場にある当事者間での問題解決や、各自が実現したいことの手がかりとなる「次の一歩」を見つけるための対話型ワークショップです。

歴史家ワークショップではこれまで、2020年6月開催の「セルフケア・ピアサポートワークショップ」や2021年2月開催の Coffee Time Series 第4回で、この「当事者ミーティング」を実践してきました。私たちは日々の研究に取り組む中で、研究、調査の進め方やモチベーションの維持、研究とアルバイト、仕事、家事、育児、介護とのバランスなど、さまざまな悩みに直面しています。さらに、そうした悩みを共有したり相談できる機会の乏しさが、今回の新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに明らかになりました。今回は「当事者ミーティング」を通して、近い立場の人と問題や望みを分かち合い、その解決、あるいは実現に向けて一緒に考えることのできる場を作りたいと考えています。

今回の「当事者ミーティング」では、まず、当日扱いたいテーマを参加者の皆さんそれぞれで事前に考えていただき、その結果を参考にして5~6人のグループを組みます。そして当日、趣旨説明の後に各グループに分かれ、運営メンバーのファシリテーションで「当事者ミーティング」を行なった後、各グループで得られた気づきを全体で共有する予定です。

週末の夕方、コーヒーやお酒を片手におしゃべりに参加してみませんか?

参加を希望される方は後日、テーマ記入用のGoogle Formと当日使用するZoomのリンクをお送りしますので、6月17日(金)17時までに、下記のGoogle Formから参加登録をお願いいたします。

開催概要

日時|6月24日(金)19:00-20:00(「当事者ミーティング」のグループワークと全体での総括)/ 20:00-21:00(都合のつく方で懇親会)(いずれも日本時間)
場所|オンライン開催(Zoom使用)
費用|無料
定員|12名

グループワークのファシリテーター(第9回 Coffee Time Series 運営メンバー)|
赤﨑眞耶  市川佳世子 大津谷馨 纓田宗紀 北川涼太 篠田知暁 藤田風花 新田さな子 槙野翔 村山木乃実

※Coffee Time Seriesでは参加者全員が安心してオープンに悩みや考えを共有できる場づくりを目指しています。今回のイベントでは、原則的にZoom上でビデオをオンにしてご参加いただけますようお願いいたします。なお、当日の録画や写真撮影などは行ないませんので、ご安心ください。

※「当事者ミーティング」を円滑に進めるため、内容をGoogle Docsを用いて「見える化」しますが、その際には個人名が出ないようにし、イベント終了後にすぐ消去します。この場で知り得た情報は決して口外しないよう、ご協力をお願いいたします。

※イベント(「当事者ミーティング」のグループワークと全体での総括)は1時間で終了しますが、その後、都合のつく方で1時間程度の懇親会を予定しています。懇親会は、Zoomのブレイクアウトルーム機能を使った少人数によるフリートークを予定しています。途中退席していただいてもかまいません。

また、今回の懇親会は、参加者全員が安心して悩みや考えを共有できるように、原則として、当日の「当事者ミーティング」に参加された方のみ参加いただけます。ご了承ください。

参加登録

こちらからお願いいたします。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSc34oHQ9g_u_QavHE-0Cd_GLndwphHurw5RqxxuE4XeydZQ0A/viewform

参加登録締め切り6月17日(金)17:00 6月23日(木)17:00(日本時間)
※定員に達した場合は早めに締め切ります。参加登録後にキャンセルされる場合は、早めに下記アドレスまでご連絡ください。

北川涼太(企画担当)
赤﨑眞耶(参加登録担当)
coffeetimeseries.hw@gmail.com

2021年度 Coffee Time Series 開催報告書

Coffee Time Series は、2020年度から活発に活動している歴史家ワークショップのシリーズ企画のうちのひとつです。このたびは、運営チームのみなさんに、2021年度に開催した各イベントについてレポートを執筆していただきましたので、以下に掲載します。

Coffee Time Seriesは、気軽に研究の楽しさや研究にまつわる悩みを共有し助け合える場を作りたいという思いから始まったイベントシリーズです。一連のイベントを通じて、孤独になりがちな大学院生・研究者が分野を横断して集まること、またアカデミア内外の壁を越えて人間的なつながりを構築することを目標として、国内外の博士課程に在籍する大学院生が中心となって運営しています。

2020年度に引き続き、2021年度も計4回のイベントを開催しました。今年度は新たな取り組みとして、第6・7回では参加者の理解補助を目的に、パワーポイントの字幕やリアルタイムでのパソコンノートテイクを導入し、よりインクルーシブな環境作りを目指しました。パンデミック下でオンラインでのイベントが増える中、それぞれの参加者が自分に合った情報共有の方法を選ぶことのできる手法を提示・実践することができたと思います。

第5回「あなたの研究を3分で」(2021年7月12日開催)

第5回は、「あなたの研究を3分で」をテーマに、大学院修士課程・博士課程在籍の院生、博士課程終了直後のアーリーキャリア、ならびに在野研究者8名を発表者に招き、25名の方が参加されました。イベントでは各発表者を2−3人ずつのパネルに分け、「3分で・簡単に・噛み砕いて」研究を発表してもらい、パネルごとに質疑応答を行いました。

普段、自分の周りの研究者(指導教員や専門の近い同僚)と自分の研究について話す機会はありますが、自分とバックグラウンドの異なる人に研究について語る場面は多くありません。しかし、例えば家族や友人に自分の行っている研究について短くわかりやすく話すことができれば、より興味を持って話を聞いてもらうことができ、研究の意義を理解してもらったりサポートを得やすくなるのではないかと考えます。歴史家ワークショップでは数年来Research Showcaseを開催していますし、東大を含む世界の大学ではThree Minutes Thesis(2021年度東大開催のイベントレポート)という試みが昨今行われています。今回はその日本語版をやってみようと考えました。

発表は16世紀のニュルンベルクから現代の日本まで時代的・地理的に幅広く、また歴史哲学や政治学の手法を取り入れたものもあるなど分野的にも様々なお話を伺うことができました。参加者の方々からは、「普段あまり聞くことのない他分野のお話がうかがえて楽しかった」という意見をいただきました。また、「次々の違う内容の発表を聞いて、その都度内容を咀嚼し、質問内容を短い時間でまとめるというのは頭の体操になってよかった」という感想も得られ、ただ発表者の方々のお話を聞くだけでなく、双方向的なコミュニケーションが生まれることとなりました。

専門分野を異にするさまざまなスピーカーの発表を聴く今回のイベントを通して、スピーカー・オーディエンスのみなさんにも、ご自身の研究の面白さをいかに聴衆に伝えるかについて、あらためて考えるきっかけになれば幸いです!(槙野)

第6回「研究者のライフプラン――留学・博論・育児」(2021年9月24日開催)

第6回では、「研究者のライフプラン――留学・博論・育児――」をテーマに、ドイツで博論を執筆しながら育児をされている纓田宗紀さん(西洋中世史・アーヘン工科大学)にご登壇いただき、38名の方が参加されました。

纓田さんには、家族形成や家族でのドイツ渡航などこれまでの決断の背景、一日のスケジュール・家事育児の分担など日常生活での工夫や葛藤、ドイツでの留学・子育て・資金獲得の状況、コロナ禍の影響など、さまざまな話題についてお話しいただきました。また、纓田さんのトークの後に、研究者のライフプランについて参加者でディスカッションする時間を設けました。

纓田さんのトークでは、まず、修士課程進学から現在に至るご経験について、奨学金の取得を含めた留学計画の話を交えつつ共有いただきました。次に、現在の生活費の支出入、日常生活のタイムスケジュール、パートナーとの家事の分担、結婚と子育てにまつわる決断、お子さんが生まれた後の研究に対する姿勢の変化などについて、赤裸々に体験談をお話しくださいました。最後に、子供と離れないと研究できない一方でパートナーに負担をかけたくないという生活の大変さや葛藤に言及されつつも、「子供はかわいいし研究は楽しい」、また「時間の融通が利き一人で作業できる人文研究者は子育てに向いていると考えることもできるかもしれない」というお話をされていたのが印象的でした。

ディスカッションでは、日々の研究や今後のキャリアプランと育児の折り合いの付け方、留学後の進路(日本かヨーロッパか)、育児や進学をめぐる偏った価値観などについて、活発に議論が交わされました。とくに、少人数のブレイクアウトディスカッションでは、育児に限らず研究者のライフプランというテーマについて、参加者の皆さんがプライベートなご経験談を積極的に共有してくださり、参加者同士で悩みを分かち合い、情報共有できる場となっていたと思います。事後アンケートでは「普段なかなか聞きたくても聞けない、研究者のパーソナルな領域のことを聞くことができる貴重な機会だった」「自分自身のライフプラン・キャリアパターンを再考するいい機会になった」「自分と似たような立場や境遇の方々とお話しでき、とても楽しかったし、励みにもなった」などの感想をいただきました。

Coffee Time Seriesでは、昨年度の第4回でも「研究と育児」を取り上げ、多くの参加者の方々から続編を開催してほしいというご要望をいただきました。今回はさらに間口を広げて研究者のライフプランをテーマとしたことで、より多様な立場の方々にご参加いただき、パーソナルな問題について深い議論をすることができました。人文学系の研究に携わっているという共通点を持つ中で、どのように他の参加者が自らの人生を選び取っているのか垣間見るとともに、自分はどのように行きたいか考える機会を提供できたと思います。研究者のライフプランに関する悩みや不安を少しでも軽くし、こんな考え方・選択肢もあるんだと思える場になっていたら幸いです。(大津谷)

第7回「研究と多様なキャリアプラン」(2022年1月28日開催)

第7回では、人文社会系の大学院修了後、あるいは在籍中に、編集者、リサーチ・アドミニストレーター、コンサルタントとして活躍されている三名の登壇者の方をお招きしました。

研究と社会との接続を大きなテーマとして掲げつつ、ご自身の研究と現在のお仕事との関係、研究と仕事との両立、アカデミア内外で活動して得た気づきなどについてお話しいただきました。特に、研究活動で培ったスキルはトランスファラブル・スキル(汎用的な技能)として現在のお仕事に活きているというお話は、大変勇気づけられました。例えば、一次・二次文献やデータの扱い方を知っていること、プレゼンテーション・分析をする能力があること、また、意外なところでWordやExcelなどのツールをしっかりと使えることは大きな強みになるとのご指摘がありました。その他にも、研究の進め方や慣行など、研究業界の仕組みに精通していること、特定の国・地域に関する知識を持っていることが仕事の役に立っているとのご経験談も伺いました。

参加者の方からは、多様なキャリアを歩むお三方からの体験談を聞けて良かった、自身のキャリアを形成する上での参考になった、などの感想をいただきました。

人文社会系の大学院を修了した場合、アカデミアでの就職を第一に検討する方が多く、それ以外のキャリアを歩まれた先輩のお話を伺う機会があまりないのが現状かと思います。今回のイベントを通じて、アカデミア内外のより多様なキャリアについて考えるきっかけを提供できたならば嬉しく思います。研究と社会とを接続しつつ、研究活動で培った知識や能力を活かしながら様々な職場で働くことが、人文社会系の大学院修了者にとってより一般的かつ前向きな選択肢となることを願っています!(赤﨑)

第8回「当事者ミーティング」(2021年9月2日、2022年2月18日、内部向け開催)

第8回として、昨年の第4回で実施した「当事者ミーティング」を、Coffee Time Series運営メンバーの間で2回行ないました。歴史家ワークショップが2020年6月に開催した「セルフケア・ピアサポートWS」にて、一般社団法人リヴオンさんからご紹介いただいた「当事者ミーティング」は、近い立場にある当事者間での問題解決や各自が実現したいことの手がかりとなる「次の一歩」を見つけるための対話型ワークショップです。3-5名程度のグループを作り、ファシリテーターの進行に従って、まず1名が自分の「気になっていること」や「困っていること」「実現したいこと」などを打ち明けます。それを受けて他のメンバーは、いろいろな質問をしてそのテーマの背景を掘り下げ、自分ごととして捉えたうえで、解決や実現に向けた自分なりのアイデアを出していきます。このとき、テーマを出した人はただただ聞いて、自分に必要なヒントを持ち帰ります。この一連の過程を通して、テーマを出した人もアイデアを出した人も、お互いの意見に積極的に耳を傾け合い、メンバー全員がそれぞれの問題解決・目標実現の手がかりを見つけることが「当事者ミーティング」の狙いなのです。

昨年度の「当事者ミーティング」では、参加者による積極的な質問・アイデア出しが行なわれ、研究へのプレッシャー軽減や他大学の院生・若手研究者と交流する機会になったというポジティブな感想をいただきました。その一方で、もともと対面形式で実施されてきた「当事者ミーティング」をオンラインで行なうにあたって、議論をどう「見える化」するか、場のグラウンドルールの設定・共有をどうするか、といった課題も明らかになりました。そこで今年度は、Coffee Time Series運営メンバー間でファシリテーション練習をしつつ、その中でさまざまな新しいアイデアを試しながら、課題解決とプロトタイピングに注力することにしました。今年度の試行錯誤の結果を生かして、2022年度には再び、外部の参加者にも開いた形で「当事者ミーティング」を開催する予定です。(北川)

総括・2022年度に向けて

2021年度のCoffee Time Seriesでは、以上4つのオンラインイベントを開催しました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大をきっかけに開始されたこのシリーズは、早くも3年目を迎えようとしています。2022年度は、新しい運営メンバーとアイデアを迎え入れて、引き続き研究生活の楽しさや悩み、ピアサポート、ライフプランやキャリアなど、さまざまなテーマのイベントを実施したいと考えています。今後も、Coffee Time Seriesが気軽に悩みを共有できる支え合いの場として機能し、誰もが楽しく研究を続けていくことのできる環境作りに寄与できること、また、イベントを通してより多くの方とお会いし、つながりを作っていけることを願っています。

今後扱って欲しいテーマがある方や、Coffee Time Seriesの運営に参加したいとお考えの方は、こちらよりお気軽にご連絡ください。

【参加者募集】オンラインミートアップシリーズ Coffee Time Series 第7回「研究と多様なキャリアプラン」1/28 (金) 17:00-

1月28日(金)日本時間17時から、歴史家ワークショップ主催のオンラインミートアップシリーズ ‘Coffee Time Series’ の第7回を開催します。本シリーズでは、気軽に研究の楽しさや研究にまつわる悩みを共有し助け合える場を作ろうと、国内外の博士課程に在籍する8人の大学院生とポスドクが中心となって運営を行なっています。一連のイベントを通じて、孤独に研究する大学院生・研究者が分野を横断して集まることができ、またアカデミアの外にいる方々とも人間的なつながりを構築することができればと願っています。

第7回となる今回は、「研究と多様なキャリアプラン」をテーマに、赤﨑眞耶(ポール・ヴァレリー(モンペリエ第三)大学)がファシリテーションを担当し、編集者の中野弘喜さん、リサーチ・アドミニストレーターの三田香織さん、コンサルタントの山野井茜さんをゲストにお招きして、座談会を行います。人文社会系の大学院修了後、あるいは在籍しつつアカデミア内外で活躍されている三名の登壇者の方から、ご自身の研究と現在のお仕事との関係、研究と仕事との両立や、アカデミア内外で活動して得た気付きなどについてお話しいただきます。特に人文学や社会科学を学んだ後の多様なキャリアパスを多くの人が思い描けるように、中野さん、三田さん、山野井さんのご経験や現在のご活動から前向きなヒントを得られる場にしたいと考えています。

当日はフロアの皆さんからの意見や質問も交えてのトークを予定しています。週末の夕方、コーヒーやお酒を片手におしゃべりに参加してみませんか?

参加を希望される方には後日 Zoom でのリンクをお送りしますので、1月26日(水)日本時間20時までに、下記の Google Form から参加登録をお願いします。

開催概要

日時|1月28日(金)17:00-18:30(座談会、質疑応答・フロアとのやりとり)/ 18:30-19:00(都合のつく方で懇親会)(いずれも日本時間)
場所|オンライン開催(Zoom使用)
費用|無料

※イベント(座談会)は1時間半で終了しますが、その後、都合のつく方で1時間程度の懇親会を予定しています。懇親会は、Zoom のブレイクアウトルーム機能を使った少人数によるフリートークを予定しています。途中退出していただいてもかまいません。

※ゲストのトークのみ聴講などの部分参加も歓迎します。途中参加・途中退出などご自由にしていただいて構いませんので、ご自身のご都合に合わせてご参加ください。

参加登録

参加登録こちらからお願いいたします。
参加登録締切|1月26日(水)日本時間20時まで 

ゲストスピーカープロフィール

中野弘喜 Nakano Hiroki
一般財団法人東京大学出版会職員。営業職を経て現在は編集職。編集を担当した書籍に平出尚道『奴隷制南部と保護主義』、伊達聖伸、アブデヌール・ビダール編『世俗の彼方のスピリチュアリティ』などがある。就職後も研究・執筆や研究アウトリーチ活動の支援などに携わっている。東京大学大学院修士課程修了、博士課程単位取得退学。専門は日本近現代史。Researchmap: https://researchmap.jp/nakano_h

三田香織 Mita Kaori
中央大学研究推進支援本部リサーチアドミニストレーター。高校交換留学後、アメリカの大学へ進学。卒業後は現地の州立大学に勤務。縁があり在米クウェート領事館奨学金プログラムでアドバイザー/アシスタントディレクターとして4年半勤務。政策研究大学院大学科学技術・イノベーションプログラム博士課程後期(Candidate)。

山野井茜 Yamanoi Akane
日系コンサルティング会社コンサルタント。修士課程終了後、専門調査員として中欧の在日本大使館に勤務。任期終了後、日系コンサルティング会社に入社。現在は同社グローバル部門にて市場調査等を担当。大学院時代の専門は言語社会学。

【参加者募集】オンラインミートアップシリーズ Coffee Time Series 第6回「研究者のライフプラン——留学・博論・育児——」9/24 (金) 15:30-

2021年9月24日(金)日本時間15時半から、歴史家ワークショップ主催のオンラインミートアップシリーズ ‘Coffee Time Series’ の第6回を開催します。本シリーズでは、気軽に研究の楽しさや研究にまつわる悩みを共有し助け合える場を作ろうと、国内外の大学に在籍する8人の大学院生とポスドクが中心となって運営を行なっています。一連のイベントを通じて、孤独に研究する大学院生・研究者が分野を横断して集まることができ、またアカデミアの外にいる方々とも人間的なつながりを構築することができればと願っています。

第6回となる今回は、「研究者のライフプラン——留学・博論・育児——」をテーマに、大津谷馨(リエージュ大学)がファシリテーションを担当し、現在ドイツで博論を執筆しながら子育てされている纓田宗紀さん(西洋中世史・アーヘン工科大学)をゲストにお招きします。纓田さんには、家族形成や家族でのドイツ渡航などこれまでの決断の背景、一日のスケジュール・家事育児の分担など日常生活での工夫や葛藤、ドイツでの留学・子育て・資金獲得の状況、コロナ禍の影響など、様々な話題についてお話しいただきます。

纓田さんのトーク後には、子育てに限らず、個人の人生と研究の折り合いをどのようにつけていくかについて参加者の皆さんと話し合える場を設けます。私生活とのバランスを取りつつ研究を楽しく続けていくためにどうすればいいのか、悩みや工夫を共有し、研究者としてより生きやすい環境を作るヒントを得られる場にしたいと考えています。

週末の夕方、コーヒーやお酒を片手におしゃべりに参加してみませんか?

参加を希望される方には後日 Zoom でのリンクをお送りしますので9月22日(水)日本時間20時までに、下記の Google Form から参加登録をお願いします。

開催概要

日時|9月24日(金)15:30-17:00(トークとディスカッション)/ 17:00-17:30(懇親会)
タイムテーブル(予定)
15:30-15:35(趣旨説明)
15:35-16:05(ゲストのトーク)
16:05-16:15(質疑応答)
16:15-16:45(少人数グループに分かれてディスカッション)
16:45-17:00(全体で議論、総括)
17:00-17:30(懇親会)
(いずれも日本時間)
場所|オンライン開催(Zoom使用)
費用|無料

※イベント(ゲストのトークとディスカッション)は1時間半で終了しますが、その後、都合のつく方で30分程度の懇親会を予定しています。懇親会は、Wonderを使った少人数によるフリートークを予定しています。

※ゲストのトークのみ聴講などの部分参加も歓迎します。途中参加・途中退出などご自由にしていただいて構いませんので、ご自身のご都合に合わせてご参加ください。

参加登録

参加登録こちらからお願いいたします。
参加登録締切|9月22日(水)日本時間20時まで 

※ご参加にあたってサポートをご希望される方は、その内容について上記参加登録フォームからお申し出ください。トーク原稿の事前配布、当日のトークに際しての字幕設定、グーグルドキュメントを使用した筆談などの提供を予定しております。その他にも具体的なご要望やご提案がございましたら、上記の参加登録フォームにご記入ください。

ゲストスピーカープロフィール

纓田 宗紀 (オダ ソウキ)
1989年生まれ。アーヘン工科大学歴史学科博士候補生、ゲルダ・ヘンケル財団奨学生。専門は西洋中世史、教皇史。2018年4月第一子誕生、同年9月よりドイツ在住。共編著に『欧米圏デジタル・ヒューマニティーズの基礎知識』(文学通信、2021年)。論文に「アトリエに吹く風:デジタル・ヒストリーと史料」(共著、『西洋史学』第268号、2019年)。
researchmap: https://researchmap.jp/ODA_SOKI
参考:「コロナ禍の海外家族生活─ドイツ・アーヘンからの報告」(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 特設サイト「COVID-19とフィールド・ワーカー」、2020年12月)https://fieldnet-sp.aa-ken.jp/439

【開催告知】オンラインミートアップシリーズ Coffee Time Series 第5回「あなたの研究を3分で」7/23 (金) 18:00-19:30

2021年7月23日(金)日本時間18時から、歴史家ワークショップ主催のオンラインミートアップシリーズ ‘Coffee Time Series’ の第5回を開催します。本シリーズでは、気軽に研究の楽しさや研究にまつわる悩みを共有し助け合える場を作ろうと、国内外の博士課程に在籍する8人の大学院生とポスドクが中心となって運営を行なっています。一連のイベントを通じて、孤独に研究する大学院生・研究者が分野を横断して集まることができ、またアカデミアの外にいる方々とも人間的なつながりを構築することができればと願っています。

第5回となる今回は、「あなたの研究を3分で」をテーマに、槙野翔(トリニティ・カレッジ・ダブリン)がファシリテーションを担当し、大学院生およびキャリア初期の研究者の方々8人にご自身の研究を短く紹介いただき、フロアとの質疑応答を行っていただきます。スピーカーのみなさんには通常の研究発表とは異なり、3分で・簡単に・噛み砕いて研究を紹介していただきます。専門分野を異にするさまざまなスピーカーの発表を聴くことで、オーディエンスのみなさんにも、ご自身の研究の面白さをいかに聴衆に伝えるかについてあらためて考えるきっかけになれば幸いです。イベント後の懇親会では発表者と自由に会話する場を設けます。週末の夕方、コーヒーやお酒を片手におしゃべりに参加してみませんか?

参加を希望される方には後日 Zoom でのリンクをお送りしますので7月21日(水)日本時間20時までに、下記の Google Form から参加登録をお願いします。

日時|7月23日(金)18:00-19:30(スピーカーの発表と質疑応答)/ 19:30-20:00(懇親会)(いずれも日本時間)
場所|オンライン開催(Zoom使用)
言語|日本語
費用|無料
参加登録フォーム|://forms.gle/uX8sUNkFoq1cJtccA
参加登録締め切り|7月21日(水)日本時間20時まで

※イベント(スピーカーの発表と質疑応答)は1時間半で終了しますが、その後、都合のつく方で30分程度の懇親会を予定しています。懇親会は、Zoom のブレイクアウトルーム機能を使った少人数によるフリートークを予定しています。途中退出していただいてもかまいません。

プログラム

発表者(50音順)・タイトル・発表キャッチコピー

トート・ゲルゲイ(独立研究者)
二か国関係史の学際的研究のケーススタディー    
「1869-1913年間の「日本・ハンガリー関係史」に関する研究課程を例に、二か国関係史を巡る研究メソッドや研究基盤を考え直しましょう」

鹿田 裕太郎
複数教科書併用の学習法構築
「望まない学習からの脱却」

土肥野 秀尚(慶應義塾大学、バスク大学)
近世バスク社会のミクロヒストリー: 1766年の民衆暴動「マチナーダ」期を中心に
「「全体史」の可能性としての暴動期〜暴動期の史料に着目した近世バスク社会のミクロヒストリー〜」

新田さな子(京都大学・ヨーク大学)
1549年イングランドのケットの反乱に対する富裕庶民層の理解と描写    
「誰の、誰による、何のための反乱か。伝統への固執か、革新への訴えか。反乱の攻撃対象であると同時にそのリーダーを輩出した富裕庶民層がどのように反乱を理解し、描写したのかを同時代記録から探る」

波多野綾子(東京大学)
日本のヘイトスピーチ解消法形成と施行にみる国際法の内面化    
「何が『ヘイト』をつくるのか」

松村一慶(一橋大学)
オーストリア国家条約締結までの交渉過程
「オーストリアはどのように中立国として独立を達成したのか?」

水野良哉
世界史叙述を巡る政治性―アーノルド・J・トインビーの世界史論に着目して―    
「世界史とは、誰のためにどのような意図をもって書かれるのか。歴史叙述とグローバルな世界政治との関連を踏まえ、トインビーの世界史論を検討することを通じ、上記の問題を考えたい」

吉田瞳(京都大学)
中世後期ニュルンベルクにおける侮辱と名誉    
「言葉も、時にナイフとなる」


【参加者募集】オンラインミートアップシリーズ Coffee Time Series 第5回「あなたの研究を3分で」7/23 (金) 18:00-

2021年7月23日(金)日本時間18時から、歴史家ワークショップ主催のオンラインミートアップシリーズ ‘Coffee Time Series’ の第5回を開催します。本シリーズでは、気軽に研究の楽しさや研究にまつわる悩みを共有し助け合える場を作ろうと、国内外の博士課程に在籍する8人の大学院生とポスドクが中心となって運営を行なっています。一連のイベントを通じて、孤独に研究する大学院生・研究者が分野を横断して集まることができ、またアカデミアの外にいる方々とも人間的なつながりを構築することができればと願っています。

第5回となる今回は、「あなたの研究を3分で」をテーマに、槙野翔(トリニティ・カレッジ・ダブリン)がファシリテーションを担当し、大学院生およびキャリア初期の研究者の方々にご自身の研究を短く紹介いただき、フロアとの質疑応答を行っていただきます。スピーカーのみなさんには通常の研究発表とは異なり、3分で・簡単に・噛み砕いて研究を紹介していただきます。英語で行う同様の取り組みとして、Three Minutes Thesis (3MT)というイベントが世界各地で開催されており、日本でも毎年開かれています。以下を参照して、ぜひスピーカーとしての参加をご検討ください。(参考:東京大学での3MT https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/events/z0508_00001.html

今回のイベントでは、専門外の聴衆に、日本語でご自身が行っている研究をわかりやすく伝えることで、研究の面白さをシェアする事のできる機会にしたいと考えています。みなさんの研究のお話をぜひ聞かせてください。

スピーカー募集要項
日時|7月23日(金)18:00-19:30 (スピーカーの発表と質疑応答)/ 19:30-20:00(懇親会)(いずれも日本時間)
場所|オンライン開催(Zoom使用)
費用|無料
フォーマット|1人あたり、発表3分+質疑応答3分程度
使用言語|日本語
応募条件|大学院生からポスドクまでの歴史研究者
募集人数|10名程度 
応募方法|6月25日(金)日本時間20時までに、下記の応募フォームから応募ください。
応募フォーム|https://forms.gle/AeR6GeWU8hdKadcS9

2020年度 Coffee Time Series 開催報告書

2020年度、歴史家ワークショップでは、大学院生の研究生活をサポートするイベントシリーズ Coffee Time Series の開催を支援してきました。本イベントシリーズの取り組みは、当事者でもある大学院生が運営を担った点においても画期的です。その詳細について、運営チームの皆さんに報告書を執筆いただきましたので、ここに公開いたします。

Coffee Time Series は、気軽に研究の楽しさや研究にまつわる悩みを共有し助け合える場を作りたいという思いから始まったイベントシリーズです。国内外の博士課程に在籍する大学院生が中心となって運営を行なっています。一連のイベントを通じて、孤独になりがちな大学院生・研究者が分野を横断して集まること、またアカデミアの外にいる方々とも人間的なつながりを構築することを目標として、2020年度中に計4回のイベントを開催しました。

第1回「博士課程におけるチャレンジ」(2020年7月10日開催)

初回は、「博士課程におけるチャレンジ」をテーマに、近世オランダ宗教史を専門とされている安平弦司さん(日本学術振興会特別研究員CPD)をゲストにお迎えし、25人ほどのオーディエンスの方とも話し合いの場を設けました。

安平さんにはオランダ・ティルブルフ大学での博士課程留学中での体験を中心に、研究と留学生活についてお話しいただきました。トークでは、まず、研究者を志したきっかけや動機を交えつつ、ご自身の経歴を紹介していただいた後、ラテン語やオランダ語の手書き文書の解読と英語での執筆、現地での住宅探しの困難、奨学金や助成金の獲得など、オランダでの研究生活について詳細に振り返っていただきました。また、博論執筆のスピードを上げるための具体的な方法論についても言及していだたき、実際に実践したライフハックについてお話しいただきました。安平さんからのトークに続くディスカッションでは、実際の学位取得の方法やその後のキャリア形成などについての多数の質問が、参加者の大学院生から出ました。事後アンケートでは「海外生活における困難な状況に直面する場合について、ご本人の具体的な経験を例に語られ、多くの方々がご自身の持つ経験も一緒に共有していたところなどが良かった」というご意見をいただきました。

安平さんに博士課程での実際の悩みを打ち明けていただくことで、参加者が話題を共有しやすい回となったと思います。企画者の僕自身、現在博士課程留学を行っている毎日の生活の中で共有できる悩みがいくつもあり、「自分ひとりだけが持っている悩みではないんだな」と安心しました。院生や Early Career の研究者が他の人と人格的な繋がりを作る場として Coffee Time Series が、面白いイベントとなったことが非常に嬉しいです。(槙野)

第2回「研究と育児」(2020年9月11日開催)

第2回は、「研究と育児」をテーマに、中近世エジプト史がご専門の熊倉和歌子さん(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所助教)をゲストスピーカーとしてお招きし、37名の方が参加してくださいました。熊倉さんには、「ある歴史研究者の育児・仕事・研究・生活」と題し、今回のトークの内容もあくまで一例であると断ったうえで、就職活動と出産から現在までのご自身の生活、育児・仕事・研究・生活の両立のために実践している工夫、学界への要望についてお話しいただきました。

トークでは、まず、博士号取得から就職活動と出産、出産後の仕事・研究への復帰、子育てしながらの研究や仕事、現在の日常生活などの具体的なご経験について共有してくださいました。次に、実際に工夫されている点として、パートナーとのスケジュール共有や家事の効率化など家庭のマネージメント、机に向かわないとできない作業とそうでない作業の仕分け、研究者コミュニティからの孤立を避けるための共同研究の積極的活用を挙げられました。また、学界に望むこととして、学会などのイベントは平日9時から17時までの時間帯での開催を基本としてほしい、休日開催の場合は託児所を用意してほしい、さらに公募の際には雇用条件や給与の額を明確にし育児中の研究者への支援の意思を示してほしいという要望を提示されました。その他に、大切だと思うものとして、研究したい気持ちを諦めずに持ち続けること、話のできる環境や助言をくれる人の存在などに言及されました。最後に、人生設計は特にしていなかったが、余裕のあるときに着実に研究を進めて蓄積を作っておいたことで、いざというときに自分を救ってくれるリソースが培われていたというお話がありました。

このイベントには事前質問も多く寄せられ、参加者の関心の高さが窺えました。また当日のディスカッションや懇親会でも、多くの方がご自身のご経験や悩みを共有してくださいました。ディスカッションでは、まず、ドイツに留学しながら子育てをしている纓田宗紀さん(アーヘン工科大学)から、熊倉さんのトークへのコメントとご自身のドイツでのご経験を紹介していただきました。他の参加者の方々からも多くの意見や質問が集まり、保育園探しの苦労、予定を立てることの難しさ、また学会の際に託児サービスがあっても開催地まで公共交通機関を使って連れて行くのがそもそも大変といった経験談には、子育て中の参加者のみなさんが強く共感されていました。また今後子育てに臨もうとする参加者の方からは、出産のタイミングや託児サービスの確保に関する悩みが寄せられました。しかし、このような様々な困難や苦労がありながらも、子供の存在が研究や仕事へのモチベーション維持につながっているというお話もありました。事後アンケートでは、「ゲスト以外にも子育て中の方の状況を聞けて良かった」、「同業者かつ同世代で情報交換できる人が身近にいなかったので参加できてよかった」などのご感想をいただき、同じテーマで他の研究者の体験談も聞いてみたいという要望も多く寄せられました。

イベントの中では、これまで私自身あまり話を聞く機会がなかった育児を含む研究者の具体的な生活と仕事・研究のお話を伺うことができ、自分のライフプランやキャリア形成を考える上でも非常に参考になりました。熊倉さんや参加者の方々のご経験談を伺う中で、自分の将来の生活について抱えていた漠然とした不安が少し解消されたように思います。またイベントの企画を通じて、このような情報交換の場が切実に必要とされていることを実感しました。熊倉さんが提示してくださった学界への要望を実現し、研究者が自身の生活において多様な選択をしつつ誰もが研究を楽しく続けていくことのできる環境づくりを進めるために、自分のできることを実践していきたいです。(大津谷)

第3回「アカデミア外の仕事と研究」(2020年12月11日開催)

第3回は、「アカデミア外の仕事と研究」をテーマに、中村優子さんをゲストにお招きしました。中村さんは、近代(戦前)東京における女性の移動・公共空間利用行動について博士論文を執筆された後、外資系企業に User Experience Researcher として勤務されています。中村さんには、27名の参加者に向けて、博士論文執筆中から一般企業でお仕事されていた経験を対談形式でお話しいただきました。

対談では、事前に参加者の方から質問を集った上で、主に博士論文執筆中の活動、現職に就くまでの道のり、現在のお仕事の三点を軸に中村さんにお答えいただきました。特に、建築学の中でも歴史的・社会史的アプローチを利用して博士論文を執筆された中村さんがこれまで経験されたお仕事の内容、博士論文と仕事との両立の仕方、現在のお仕事と研究活動で得た能力の繋がりについて、詳細にお話しいただきました。現在のお仕事は、博士課程でのご研究に直接関係しているわけではないものの、研究活動に不可欠なリサーチを実行する・情報を集める能力等は現在のお仕事にも活きる重要な能力であると述べられました。また、アカデミア外での就職を選択した理由についても具体的かつ率直にお話しいただき、自分の興味関心や適性を明確にした上で将来のキャリアについて考えることの重要性を指摘されました。

将来のキャリア形成・支援といったトピックは特に参加者の方の関心の高さが窺え、全体でのディスカッションや懇親会でもこの点について活発に議論が交わされました。特に文系の場合、アカデミア外でのキャリアを描きづらい、周りにロールモデルが少ないといった悩みがあり、なかなか企業で働くイメージがつかみにくいという声が挙がりました。中村さんからは、研究活動を通じて得た能力を一般企業の仕事にも応用できるとのお話があり、アピールポイントをつくることが重要であるとのご指摘いただきました。また、就職までの具体的なステップについて、最初のキャリアの積み方、CVでのアピール方法、博士課程学生の採用に積極的な企業の探し方、その他ウェブサイトなどについて情報交換が行なわれました。

イベント後には参加者の方から、アカデミア外でも様々な選択肢があるのだと前向きに考えられるようになったといった声をいただきました。引き続きアカデミア外で活動されている方の経験談をもっと聞いてみたい、企業の採用担当の方の意見も聞いてみたい、などのご意見もいただきました。院生や若手研究者にとってキャリア形成についての悩みはつきものですが、研究者が能力を活かしつつ多様なキャリアパスを描いていけるようになるための一歩として、参加者の方々と様々な視点や情報を共有できたことを嬉しく思います。(赤﨑)

第4回「研究にまつわる悩みの分かち合い」(2021年2月26日開催)

第4回は、「研究にまつわる悩みの分かち合い」をテーマに、運営メンバーと参加者の皆さんで「当事者ミーティング」を行ないました。研究を進めていくうえで、文献の読み方や整理の仕方、モチベーションの維持、研究と育児・家事・介護とのバランスなど、さまざまな悩みに出くわします。しかし、そうした悩みを誰かに相談したり、吐き出したりできる機会が少ないのではないか——そのような問題意識に基づくものです。

今回用いた「当事者ミーティング」という手法は、歴史家ワークショップが2020年6月に開催した「セルフケア・ピアサポートWS」において、一般社団法人リヴオンさんからご紹介いただきました。近い立場にある当事者間での問題解決や、各自が実現したいことの手がかりとなる「次の一歩」を見つけるための対話型ワークショップです。3-5名程度のグループに分かれたのち、ファシリテーターの進行に沿いながら、まずは1名が、「気になっていること」や「困っていること」「実現したいこと」を打ち明けます。他のメンバーは、いろいろな質問をしてその悩みの中身や背景などを掘り下げ、ついで、その解決に向けた自分なりのアイデアを出していきます。この一連の過程を通して、悩みを打ち明けた人もアイデアを出した人も、メンバー全員がそれぞれの問題解決・目標実現の手がかりを見つけることが「当事者ミーティング」の狙いなのです。

今回は、「セルフケア・ピアサポートWS」の運営に携わった藤田風花さん、安平弦司さん、吉川弘晃さんにご協力いただき、運営メンバー全員で事前にファシリテーションの練習をした上で、当日は合計16名を3グループに分けて「当事者ミーティング」を実践しました。じつは「参加者の多くが初対面、しかもオンラインという環境で、発言するのがなかなか難しいのではないか」という一抹の不安を企画者は抱いていたのですが、実際には、どのグループでも積極的に質問・アイデア出しが行なわれ、イベント後に実施したアンケートでも、「研究へのプレッシャーが軽減された」「(今まであまりなかった)他大学の院生・若手研究者と話す機会となり、充実した時間だった」といった、ポジティブな感想をいただきました。

新型コロナウイルスの感染拡大により、研究にまつわる悩みや、それを相談できる人間関係の断絶が深刻化する中、今回のような分かち合い、助け合いの場が必要であるとあらためて実感しました。今回参加してくださった皆さんも、この経験を生かして、自分のまわりにいる人たちと一緒に、ぜひ「当事者ミーティング」を実践していただけると嬉しいです。(北川)

総括・2021年度に向けて

2020年度、Coffee Time Series では、以上4つのオンラインイベントを開催しました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大後に開始されたこのシリーズではオンラインで初めて知り合いになった運営メンバーもいる中で、互いに支え合い、楽しみながら、一連のイベントを企画・運営することができました。加えて、イベントの企画・運営やファシリテーション、ピアサポートの実践などにおいて、それぞれのスキルアップを実感するとともに、立場や環境の異なる他者を理解するための意識を高めることができました。また、一連のイベントを通して、研究生活の楽しさや悩みを共有・共感したり、研究者のライフプランやキャリアの選択肢について考えたりする機会を提供できたと思います。

2021年度も引き続き、研究の楽しさやワークライフバランス、研究者のキャリア、ピアサポートなどをテーマとしたイベントを実施していく予定です。今後も、Coffee Time Series が気軽に悩みを共有できる支え合いの場として機能し、誰もが楽しく研究を続けていける環境作りに寄与できること、またイベントを通してより多くの方とお会いできることを願っています。今後扱ってほしいテーマや Coffee Time Series の運営に参加したいという意欲をお持ちの方は、こちらよりお気軽にご連絡ください

2020年度 Coffee Time Series 運営メンバー(五十音順):
赤﨑眞耶
市川佳世子
大津谷馨
纓田宗紀
北川涼太
篠田知暁
藤田風花
槙野翔

【参加者募集】オンラインミートアップシリーズ Coffee Time Series 第4回「研究にまつわる悩みの分かち合い」2/26(金)17:00-

2月26日(金)日本時間17時から、歴史家ワークショップ主催のオンラインミートアップシリーズCoffee Time Seriesの第4回を開催します。本シリーズでは、気軽に研究の楽しさや研究にまつわる悩みを共有し助け合える場を作ろうと、国内外の博士課程に在籍する6名の大学院生が中心となって運営を行なっています。一連のイベントを通じて、孤独に研究する大学院生・研究者が分野を横断して集まることができ、またアカデミアの外にいる方々とも人間的なつながりを構築することができればと願っています。

第4回となる今回は、「研究にまつわる悩みの分かち合い」をテーマに、北川涼太(広島大学大学院)が企画全体のファシリテーションを担当し、Coffee Time Series運営メンバーと参加者の皆さんで「当事者ミーティング」を実践します。この「当事者ミーティング」は、2020年6月に開催した「セルフケア・ピアサポートワークショップ」で紹介・実践したもので、近い立場にある当事者間での問題解決や、各自が実現したいことの手がかりとなる「次の一歩」を見つけるための対話型ワークショップです。昨今の新型コロナウイルスの感染拡大により、思うように研究を進められなかったり、悩みを相談できる人間関係が絶たれてしまった方も多いでしょう。そのため、この「当事者ミーティング」を通して、文献の読み方やメモの取り方など研究・調査を進める際の工夫、モチベーションの維持、研究とアルバイト・仕事、家事・育児・介護とのバランスなど、研究生活の中で生じる幅広い悩みを共有し、解決に向けた一歩を探していきたいと考えます。

当日は、趣旨説明の後に5~6人のグループに分かれ、運営メンバーのファシリテーションで「当事者ミーティング」を行なった後、各グループで得られた気づきを全体で共有する予定です。週末の夕方、コーヒーやお酒を片手におしゃべりに参加してみませんか?

参加を希望される方には後日Zoomのリンクを送りしますので、2月19日(金)17時までに、下記のGoogle Formから参加登録をお願いいたします。

開催概要

日時|2月26日(金)17:00-18:00(「当事者ミーティング」のグループワークと全体での総括)/ 18:00-19:00(都合のつく方で懇親会)(いずれも日本時間)
場所|オンライン開催(Zoom使用)
費用|無料(各自でポストイットかメモ用紙を5枚、お手元にご用意ください)
定員|30名
グループワークのファシリテーター(第4回Coffee Time Series運営メンバー)|赤﨑眞耶市川佳世子大津谷馨纓田宗紀北川涼太篠田知暁藤田風花槙野翔安平弦司

※Coffee Time Seriesでは参加者全員が安心してオープンに悩みや考えを共有できる場づくりを目指しています。今回のイベントでは、原則的にZoom上でビデオをオンにしてご参加いただけますようお願いします。なお、当日の録画や写真撮影などは行ないませんので、ご安心ください。

※イベント(「当事者ミーティング」のグループワークと全体での総括)は1時間で終了しますが、その後、都合のつく方で1時間程度の懇親会を予定しています。懇親会は、Zoomのブレイクアウトルーム機能を使った少人数によるフリートークを予定しています。途中退席していただいてもかまいません。

参加登録

こちらからお願いいたします。

参加登録締め切り:2月19日(金)17:00(日本時間)
※定員に達した場合は早めに締め切ります。参加登録後にキャンセルされる場合は、早めに下記アドレスまでご連絡ください。

北川涼太(企画担当)
赤崎眞耶(参加登録担当)

【参加者募集】オンラインミートアップシリーズ Coffee Time Series 第3回「アカデミア外の仕事と研究」12/11 (金) 17:00-

12月11日(金)日本時間17時から、歴史家ワークショップ主催のオンラインミートアップシリーズ ‘Coffee Time Series’ の第3回を開催します。本シリーズでは、気軽に研究の楽しさや研究にまつわる悩みを共有し助け合える場を作ろうと、国内外の博士課程に在籍する5人の大学院生が中心となって運営を行なっています。一連のイベントを通じて、孤独に研究する大学院生・研究者が分野を横断して集まることができ、またアカデミアの外にいる方々とも人間的なつながりを構築することができればと願っています。

第3回となる今回は、「アカデミア外の仕事と研究」をテーマに、赤﨑眞耶(ポール・ヴァレリー(モンペリエ第三)大学)がファシリテーションを担当し、Google 社に勤務されている中村優子さんをゲストにお招きします。中村さんには、博士論文執筆中から一般企業でお仕事をされていた経験にもとづいて、研究と仕事との両立や、就職までの道のり、大学での研究と現在のお仕事との関係、アカデミア外で活動して得た気付きなどについてお話しいただきます。特に人文学や社会科学を学んだ博士号取得者が、研究活動で得た能力(企画立案能力、情報を適切に取捨選択する能力、批判的に物事を検証する能力など)を活かす形で多様なキャリアパスを描けるように、中村さんのご経験や現在のご活動から前向きなヒントを得られる場にしたいと考えています。

当日はフロアの皆さんからの意見や質問も交えてのトークを予定しています。週末の夕方、コーヒーやお酒を片手におしゃべりに参加してみませんか?

参加を希望される方には後日 Zoom でのリンクをお送りしますので、12月9日(水)日本時間20時までに、下記の Google Form から参加登録をお願いします。

開催概要

日時|12月11日(金)17:00-18:00(トークとディスカッション)/ 18:00-19:00(都合のつく方で懇親会)(いずれも日本時間)
場所|オンライン開催(Zoom使用)
費用|無料

※イベント(トークとディスカッション)は1時間で終了しますが、その後、都合のつく方で1時間程度の懇親会を予定しています。懇親会は、Zoom のブレイクアウトルーム機能を使った少人数によるフリートークを予定しています。途中退出していただいてもかまいません。

参加登録

こちらからお願いいたします。

参加登録締切:12月9日(水)日本時間20時まで

ゲストスピーカープロフィール

中村優子(なかむら・ゆうこ)
Google 社の User Experience Researcher として、Google マップに関するプロダクトリサーチに従事。建築設計事務所、スタートアップ、デザイン会社での勤務及びフリーランスを経て現職。東京大学教養学部文科Ⅲ類から工学部都市工学科都市計画コースに進学し、学士(工学)。その後、米英に留学経験あり:PhD in Architecture(University of Wisconsin-Milwaukee、フルブライト奨学生)、MArch in Urban Design(Bartlett School of Architecture, University College London)。博士論文のテーマは近代(戦前)東京における女性の移動・公共空間利用行動。これまで PhD 取得後の non-academic キャリアについて、個別にメンタリングを行ってきた。2020年12月から、Humanities Without Walls にて Alumni Advisory Board Member を務める。

LinkedIn:https://www.linkedin.com/in/nakamurayuko/