史料読解ワークショップ:言説編「書き手と読み手を読む」参加レポート

2022年2月19日(土)と3月12日(土)に、史料読解ワークショップ:言説編「書き手と読み手を読む」が開催されました。参加者である宇野真佑子さん(東京大学博士課程、中東欧現代史)にレポートを執筆いただきました。以下掲載します。

2月19日・速水先生

2月19日には、速水淑子先生(横浜市立大学)がハインリヒ・フォン・クライストの短編「聖ドミンゴ島の婚約」(1811年)を題材にワークショップを開催された。事前課題は、作品を読んだうえで「考えられる研究テーマ(作品をどのようなコンテクストに位置付けるか)」「その研究に必要な追加史料」「その研究を進めるにあたって難しそうな点」を考えてスライドにまとめるというものであった。

レクチャーでは、まず事前配布資料を例に、出典の信頼性や訳の確認も含めて史料が手元に届いた経緯に気を配る必要があるということ、ある史料は、その史料がつくられたときから現在に至るまでのさまざまな時代の史料として用いることができるというお話があった。また、速水先生は史料と問いの関係についてもお話しされた。多くの場合、歴史研究では問いが先にあり、その問いを明らかにするための史料を探すことになる。一方で、思想史研究でしばしばあるように、広く知られたカノン的なテクストを読み直す場合は、問いの新しさが研究の新規性に直結する。ただし、問いと史料のどちらの新規性に重点をおくとしても、問いの精緻化・史料の読みの精緻化・追加史料の調査というプロセスでは、問いと史料は循環的な関係にある。また、「作品の題材となっているできごとそのものの史料としてではなく、そのできごとの受容史の史料として用いるべきである」「書き手の意図を特定することが難しい」などの文学的テクストに顕著な特徴が指摘された一方で、フィクション・言説を読む面白さとして、当時の人びとの「期待の地平」や、ありえたかもしれない歴史の可能性を明らかにできるということが挙げられた。

速水先生のレクチャーの後、小グループに分かれて事前課題をもとにディスカッションしたのち、全体で議論した。全体の議論では、登場人物の「怒り」の描写を手掛かりにして「怒り」の概念史を描く材料にするというアイデアや、作品の登場人物を通してムラート女性のアイデンティティや社会的地位に着目するものなど、史料の多様な読みが提示された。

続いて、峯沙智也さん(東京大学博士課程)の、ドイツでの史料調査経験を踏まえたミニレクチャー「史料の「でき方」・読み方・探し方」が行われた。プロイセンの実業家・政治家であるダーフィット・ハンゼマンの関連文書を例に、その史料が誰に宛てたものか/どのように読まれることを想定していたのかを考えながら史料を読む必要があるということ、それを考える際にはどの文書館に所蔵されているかということも手掛かりになるということが示された。また、峯さんの専門のドイツ近代史を例に、オンラインで/日本国内で史料を入手するためのいくつかのtipsが紹介された。

全体の質疑応答では、思想史研究において、文学作品を扱う場合と思想書を扱う場合はどのように異なるのかという質問や、歴史認識問題を研究する場合のように、研究の対象とする言説が言及する「事実」そのものが激しい論争の渦中にあるときの心構えについての質問などが寄せられた。

3月12日・中島先生

3月12日には、中島浩貴先生(東京電機大学)が、1871年12月にドイツの軍事専門誌『軍事週報』に掲載された匿名記事を題材にワークショップを開催された。事前課題は、フランスの一般兵役義務導入について論じた論説を読み、「この論説の匿名の筆者は、どのような人物だと思われるか、または『一般兵役義務』の性格をどのようなものとしてとらえているのか」「フランスにおける一般兵役義務の導入の是非を議論している論説であるが、筆者はどのように評価しているのか。あるいは、その評価に関連させて軍隊一般や社会一般をどのように描き出しているのか」「自国の軍隊の役割について、どのようにとらえているのか」を考えてスライドにまとめるというものであった。

当日のレクチャーでは、「歴史学はなんでも史料になるといわれるが、一面的な読み方をしないで、その史料がそもそもどういうものなのかを見ていく必要がある」ということ、史料を読む際には何らかの「軸」があると便利だが、中島先生の場合は特定の用語を軸にして、その用語の意味の変遷をたどっているというお話があった。また、史料を読む際に注意することとして、①どのように書かれているのか(自分の主張を正当化するための文章か、読者を論理的に説得するための文章か、現状のレポートなのか など)②誰に向けて書かれているのか(同じコミュニティに属する人向けなのか、あるいは同じコミュニティに向けたものという建前で第三者(他国の読者など)を意識しているのか) ③いつ書かれているのか(どのような事件の前/後のものか、書いた人物のパーソナリティなど) ④どこで書かれているのか(一般誌、専門誌など) ⑤なぜ書かれたのか(何を達成するためにその文章が書かれたのか) という5点が挙げられた。

小グループのディスカッションおよび全体の議論では、執筆者の身分や、論説の時代背景などが議論された。匿名筆者はプロイセン/ドイツ軍の将校である可能性が高いが、現役か退役かはわからないということや、テクスト内で労働者層への共産主義の影響について言及があるが、当時の将校らはドイツ国内の労働者層に共産主義が広がることをどの程度警戒していたのかということなどが話題に上った。

ワークショップ全体を振り返って

この報告を書いている私自身も、史料を読んできたなかで、同一人物が時と場合によってまったく異なる発言をしており、どう解釈すべきか悩んだことや、あるいは別々の人物が似たような言葉遣いで語ることがらが、それぞれの人物の背景やほかの発言を踏まえて読み直すと実はまったく異なる意味合いを持っていることに気づき、その差異をどうにか掬い出そうとあがいたという経験があった。また私はこれまで主要な史料として雑誌や新聞、政党のマニフェストや史料集などを用いてきたが、これらの刊行物は文書館史料に比べればはるかにアクセスが容易な史料である。それゆえに、レクチャーで速水先生が「カノン的なテクスト」の例として挙げられたプラトンほどに誰もが知るものではないとしても、先行研究で何度も引用されているテクストを読む場面が多くなる。そうした広く知られた史料をどのように読み直し、新しい研究成果につなげられるかという問題にも、とくに修士論文を執筆しているときにしばしば頭を悩ませた。本ワークショップでの速水先生・中島先生のレクチャーや質疑応答での議論を振り返ると、これまで私がぶつかった壁を乗り越えるうえで役立つような、史料上の「言説」を扱うときに注意すべきポイントや、もつべき心構えなどを明快に示していただいたように思う。

また私が所属する大学院では、ゼミの研究報告の際に報告内容に関連する一次史料を発表者が配布し、その史料を履修者どうしで検討することもある。しかし、どうしても報告者以外の参加者の準備の時間が限られること、ゼミでは報告の内容そのものにも議論の時間を割く必要があることなどの理由から、史料そのものの読解について集中的に議論する機会がとても多いというわけではない。このワークショップでは、参加者が事前に配布された史料を読み込み、課題に取り組んだうえで、史料の読み方・使い方について集中的に議論することができた。さらに速水先生・中島先生によるレクチャーや解説では、先生方がどのような点に着目して史料を読み、自身の研究の材料としているのかということを、いわば手の内を明かすような形で詳細に伺うことができた。

また、1日目の後半に峯さんが急遽行われたミニレクチャーも、とくに新型コロナウイルス感染症の流行を受けて史料収集が難航しがちな卒論生や大学院生にとって学ぶところが大きかったのではないかと思う。史料のデジタル化の進展や、史料集・マイクロフィルム等の形での日本でのアクセスのしやすさは時代や地域によって大きく異なるとはいえ、まずどこを探せばよいかという基礎知識は、専門の時代・地域が異なる人にも役立つだろう。

今回のワークショップには、修士課程や博士課程の大学院生、学生時代に歴史学を専攻していた社会人、博士号を取得して大学に勤務する研究者など、専門分野も経験もさまざまな人びとが参加していた。私は普段同じ大学の院生や近い分野の研究者と議論することが多いので、ワークショップで幅広いバックグラウンドの参加者と活発な議論ができたことも得難い機会だったと思う。お忙しい中たいへん充実したワークショップを開催してくださった速水先生と中島先生、また企画・運営・司会に加えてミニレクチャーを開いてくださった峯さんに感謝したい。

史料読解ワークショップ:言説編「書き手と読み手を読む」開催報告書

2022年2月19日(土)と3月12日(土)に、史料読解ワークショップ:言説編「書き手と読み手を読む」が開催されました。企画者である峯沙智也さん(東京大学大学院博士課程)による開催記を以下掲載します。

はじめに

2022年2月19日と3月12日に史料読解ワークショップ言説編が開催された。

講師には、速水淑子氏(横浜市立大学)と中島浩貴氏(東京電機大学)を招待し、当初の予定では2月19日同日に全体のレクチャー、グループワーク、全体議論が予定されていた。しかし、前日に中島氏が新型コロナウィルスの陽性となり、登壇が急遽困難となったため、後日に延期となった。そこで予定していたプログラムを変更し、速水氏のセッションと企画者(峯)による「史料の「でき方」・読み方・探し方」というミニ・トークを行なった。そして、3月12日に中島氏のセッションを開催した。

参加者には、ワークショップに先駆けて、講師から指定された史料が配布された。事前に史料に関する問いに取り組み、グーグル・スプレッドシートに回答を匿名で共有した。回答期日を設定し、それまでに他の参加者の回答を事前に確認できるように配慮した。ただし、未回答であった参加者も、本ワークショップの参加は可能であった。

本開催レポートでは、前半で速水氏のレクチャー(2月19日)を、後半で中島氏のレクチャー(3月12日)を報告したい。なおこのレポートは企画者により執筆され、速水氏と中島氏に内容の確認を受けたものである。

速水氏の回について

「文学テクストと歴史をどう繋ぐか」と題されたレクチャーでは、まず多様な事物が史料として扱うことができることが説明された。「ある特定の過去について知るために、現在に残された手がかり」と史料を理解した場合、その史料を長い時間の射程の中で見る視座が紹介された。事前配布史料として、ハインリヒ・クライストの小説『聖ドミンゴ島の婚約』が指定された。クライストの小説『聖ドミンゴ島の婚約』を「史料」とみなした場合に、多様な研究テーマが設定できることが説明された。例えば、この史料読解ワークショップの企画や実施プロセスを対象とした歴史、事前課題に指定された種村訳の出版過程、そして日本におけるクライスト受容史、さらにはドイツにおけるクライスト全集の出版過程、対ナポレオン戦争の想起と結びついた戦間期およびナチ期のクライスト解釈、クライスト・ルネサンスと形容されるような1870年頃以降の時期のドイツにおける多様な受容や、さらに1811年に出版された時代の公共圏の状況、そして作品執筆の背景となった植民地の婚姻制度や「ムラート」の表象、市民的ジェンダー規範の広がり、高貴な未開人の思想系譜、理性・感情・激情をめぐる諸思潮の相違などが挙げられた。史料としての文学テクストの誕生以前から、読み手(ワークショップの参加者や報告者)が読むまでの長い時間軸に置くことで、多様な研究テーマ群が立ち起こるとともに、テクストを「いまここ」に伝えてきたメディアを自覚することで、眼前の史料がまとう権威や真正性の批判的検討が可能になることが実感された。小説はいわゆるハイチ革命を題材にしているが、ハイチ革命をめぐる言説の一つとして読むだけでなく、その後のクライスト受容という文脈で読むことで研究の幅が広がることが説明された。

次に、「史料と問い」をめぐる2つのアプローチが紹介された。多くの歴史研究では、特定の過去に対する問い(例えば、ヨーロッパにおいてハイチ革命期にどのように黒人は表象されたのか。)から、史料の読解を始める。この時、歴史家は探偵のごとく、解決すべき事件を前に、史料という残された手がかりをもとに事件の「真相」である過去の現実を探る。この手法では、問いがあって初めて分析すべき史料が浮かび上がってくる。

他方、逆の方向の研究のあり方の可能性も指摘された。すなわち、史料の読解から、「問い」を立てるという方法である。これは、特に聖書や有名な思想書など、いわば聖典にように時代を超えて重要視されるカノン化したテクストを研究する際に有効だと説明された。この研究アプローチでは、研究者は、そもそも事件があったのか分からない状態で、何らかの事件を探し出し、その上事件の「真相」を探る。この手法では、問いとコンテクストの新規性が重要となる。

確かに、史料収集に限界があり、実証性に乏しい仮説の提示に留まる可能性もある。また、コンテクストを広げるほど専門や地域を越えた検証が必要となり、二次文献のみに頼らざるをえない場面も増える。しかし、後者の手法が持つ研究可能性は特に大きなコンテクスト(文脈)を考慮した場合に顕著である。

次に、ガーダマー『哲学の始まり』を参考に、コンテクスト(文脈)を手がかりにしてテクストを読解する手法が紹介された。ガーダマー『哲学の始まり』では、大部分のテクストが失われたパルメニデス(BC520?-450?)の詩の読解が試みられている。パルメニデスの断片とは、300から400行あると推定される詩のうち161行だけが残っている。残された161行分のテクストは、不思議な内容の断片であり、多様な解釈が可能で、本来のテクストの主題さえ特定するのが困難である。このテクストの読解をガーダマーが試みている。

ガーダマーが採った手法は、パルメニデスの詩だけではなく、パルメニデスの詩を引用したプラトンやアリストテレスの文献を手がかりに、元のテクストを読解するというものである。この手法では、古代ギリシアにおける魂をめぐる諸派の議論というコンテクストの中で、パルメニデスの断片を哲学の始まり、すなわち真理をめぐる人間の思惟の始まりを示すテクストとして読むことが可能になった。

こうした手法は、史料を精査するだけではなく、史料を史料の外と合わせて読むアプローチである。文脈からテクストを読むことで、逆に、そのテクストが持つ社会での働きが見えてくる点である。確かに史料を文脈に依存して解釈することは慎まなければならない。しかし、歴史上の人物Aが作成した文献Xを、別の人物Bがどのように文献を解釈したのか、検討することで見えてくるものがある。たとえ、人物Bが人物Aの意図とは大きく異なる解釈したとしても、その文献Xが社会において果たした役割を検討することは重要である。そして、一般に、異なる価値観や利害関心をもつ人間が全く同じようにテクストを解釈することはない。その解釈のズレを、「人物Bの間違いである!」と指摘するだけはなく、そのズレが持つ意味を検討することも必要であろう。

同時代におけるズレに着目することで過去のコミュニーケーションの実態に迫ることができるだろう。また、文献Xをめぐる後の時代における長い射程での解釈の歴史をみることで、受容史が見えてくるだろう。速水氏はまとめの中で、フィクションを読む面白さとして、他の言説とのズレをみることで、当時の人々の「期待の地平」や歴史のアンビヴァレントな可能性に迫ることができると説明していた。こうした手法は、テクストの外部性、テクストの文脈性を考慮した史料読解を行う歴史学とも共通する視座と言えるだろう。

歴史学研究の歴史の中で

歴史学の手法にも歴史がある。かつて、史料テクストが正確に過去の現実を写しとっており、そのテクストの正確な読解こそが過去に迫る正しい道のりだと説いた。(デリダは「テクストの外部はない」と断じた。)

しかし、前回(2021年の史料読解ワークショップ議事録編)では、議論を記録した議事録でさえ、議事録外の状況を踏まえて読むことの重要性が確認された。

テクストは、その外部の当時の社会状況、作者の意図などが(中島氏の事前ミーティングでの報告でより詳細な列挙があった)を考慮して読むことで、より深く過去に迫ることができるだろう。むしろ、この視座がもたらすのは、テクストが社会でどのように扱われるか、解釈されるか検討するという地平である。ただ、そのテクスト自体の解釈というよりも、テクストが後の時代にどのように扱われたのか、解釈されたのかを検討するという視座が提示された。

企画者によるトーク

次に、簡単に急遽実施した企画者によるトークの内容を報告したい。トークでは現在執筆中の博士論文の調査の経験から、史料の保管のされ方、閲覧方法、そして検索方法を報告した。そもそも史料と呼ばれる媒体がどのように保管されているのか、博士論文執筆の際に使用したダーフィット・ハンゼマンの史料の保管状況から探った。また、容易に海外に史料調査に行くことができない昨今のコロナ禍を踏まえ、オンラインで可能な史料入手および検索方法を紹介した。近年は史料のデジタル化プロジェクトが進行している。コロナ禍に入り史料収集へのハードルが上がってしまった。トークにおいては、ドイツ近現代史研究を中心に史料収集に役出つ次のようなサイトを紹介した。

バイエルン国立図書館(BSB, Bayerische Staatsbibliothek):https://www.bsb-muenchen.de

雑誌情報検索システム(ZEFYS, das Zeitungsinformationssystem der Staatsbibliothek zu Berlin):https://zefys.staatsbibliothek-berlin.de

カールスルーエ・デジタルカタログ: https://www.bibliothek.kit.edu

この他にも分野ごとにネットアクセスが可能な多様なアーカイブがある。Google Booksや、対象国の図書館および大学図書館のウェブサイトをあたるものも一つの手であろう。また、そもそもどの図書館・文書館に所蔵しているのか分からない場合は、KVK(カールスルーエ・デジタルカタログ)で見つかる場合がある。史料の収集の際には、大学図書館のリファレンス係に尋ねることで、史料へのアクセス方法が見つかる場合がある。既存のサービスや、ますます充実していくデジタル・アーカイブを活用し、コロナ禍で歴史学研究を進める手立てを紹介した。

中島氏の回について

続いて、以下では3月12日開催された中島氏のセッションについて報告する。

中島氏のレクチャーのタイトルは「軍事専門誌をどのように読み解くか」であった。広義の軍事史「新しい軍事史」のアプローチが紹介され、従来の軍事戦略や軍事層に着目した軍事史ではなく、思想や文化、ジェンダーとの観点から軍事史を扱う手法の利点に言及された。

事前に『軍事週報』の一つの記事が配布史料に指定されていた。新しい軍事史の観点から、単に軍事戦略や軍制改革の動向を検討するのではなく、どのような価値観が見られるのか、書き手の社会認識や、一般兵役義務にどのような意味を付与しているのか、史料を読み解く課題であった。

軍事専門誌を読む際には、「用語」に着目することで、テキストの性格を理解する際の軸を設定することが紹介された。例えば、一般兵役義務という用語を縦軸に多様な記事を比較検討し、議論の変遷を描くことも可能であろう。そして、「-ism」にまとめてしまうことで見えなくなるものがあるという指摘は、重要であろう。教科書などの記述で「ナショナリズムが高揚して、〇〇が起きた」いった説明がしばしばなされる。しかし、個々の場合のナショナリズムとは具体的にどういった内容のものなのか、何を目指した運動なのか検討することを忘れてはならない。

さらに、レクチャーでは、史料が有するバイアスをどう扱うかという点も言及された。一般的にバイアスは取り除くべきものであり、内容や視点の偏りに注意すべき、との指摘がなされる。しかし、実際には歴史上、何らかのバイアスを免れた史料は存在しない。むしろ、バイアスとの向き合い方が問題である。記事の書き手のバイアスを、どのようなバイアスがかかっているのか探ることで、見えてくるものがある。そのバイアスを誤った情報であると切り捨てるのではなく、その認識がどのように成立したのか、どういう目的で表現されたのか、検討する必要性も挙げられた。

そして、以上の内容を踏まえつつ、史料を読む際に重要な5つの問いかけが提示された。

1、どのように書かれているか。史料テクストの議論がどのように論理づけられているか、検討する。

2、誰に向けて書かれているか。書き手と同じ知識や価値観、認識を有するような同一コミュニティ向けのものか、否か。また、誰が読む可能性があったのか。『軍事週報』であれば、国外の軍事専門家も読む可能性があった。されにいえば、読む可能性があったことを書き手がどう認識していたのか検討する。

3、いつ書かれているか。どの文脈で書かれているか。

4、どの媒体に書かれているか。専門誌なのか、一般誌なのか。

5、なぜ書かれたのか。書かれた目的は何か。

これらのポイントは今回の事前配布史料だけでなく、多様な史料に対しても有効であろう。グループワークの際に使用した『軍事週報』の記事の分析でも、書き手が属する軍事専門家コミュニティに共通の価値観や世界観に迫ることができた。労働者やエリート層の描かれ方から、書き手(および読み手)が念頭に置く一般大衆や特定の社会集団に対する認識、価値観が浮かび上がってくるだろう。たとえば、プロイセンの軍事専門家の労働者、市民層や農民それぞれに対する認識や評価が垣間見えることもあった。

事前配布史料を読むにあたって、『軍事週報』の論説に関する次のような3つの問いが設定された。

1)この論説の匿名の筆者は、どのような人物だと思われるか、または「一般兵役義務」の性格をどのようなものとしてとらえているのか

2)フランスにおける一般兵役義務の導入の是非を議論している論説であるが、筆者はどのように評価しているのか。あるいは、その評価に関連させて軍隊一般や社会一般をどのように描き出しているのか。

3)自国の軍隊の役割について、どのようにとらえているのか。

レクチャーの内容と関連づけることにより、書き手が持つ軍事的な世界観が社会や政治に与えた影響をみる視点が提供された。現役もしくは退役した将校と推測される書き手のフランス軍の認識が、どの点でズレているのか確認できた。また、書き手の一般兵役義務の理解の背景にある価値観や認識に着目することで、論説の中でどのように書き手にとっての理想が構築されたのか、検討することができた。また、軍事週報が、国内外に読者層がいたことから、読み手を意識した議論が展開されたのか、という視点も重要であることがわかった。

冒頭のレクチャーで、バイアスの方向性を見るという指摘があった。『軍事週報』の書き手の理解は、これまでの歴史研究から決して客観的ではないことがわかっている。どのようにそのバイアスが成立したのか、検討することで、史料の周囲の社会状況や価値観が浮かび上がってくることが実感できたワークショップであった。

全体を通して

前回のワークショップに引き続き、今回も大学や所属組織の垣根を超えて、史料の読み解き方をめぐって闊達な議論が行われた。参加者は、大学院生(博士課程)、大学教員が多かった一方で、中高教員や官公庁職員の参加も多かった。

正しい回答や優れた回答を目指して競い合うのではなく、多様な観点を共有し合うワークショップになった。レクチャーの内容をその後のグループワークで議論することで、史料の読み方を深めることができただろう。また、他大学や多分野を研究する参加者と議論する機会があり、普段の環境とは異なる議論が展開され、多くの参加者にとって刺激になったはずである。また、コロナ禍で、これまでのような交流が難しくなった時代に、新しい議論や交流の場となったのであれば、企画者として喜ばしいことである。

参加者の声(抜粋)

以下にアンケートから、参加者の声を抜粋したい。

自分が公刊されたものを中心に扱っているというのもあるだろうが、それでも執筆意図だけでなく出版された意図も踏まえて読む。(大学院生(博士課程))

文学作品を歴史史料として扱うことについて考える機会となってとても良かったです。ワークシートも他の参加者が書いたものを確認できる形で、自分が思いつかないような回答もあったので勉強になりました。また、文学作品を当時の人々の考えたユートピアや期待の地平を知ることに用いることができるということが印象に残ったことのひとつです。

(大学院生(博士課程))

文学テクストを研究対象とする際、受容史として歴史を書くという視点が自分の中に全くなかったので、研究テーマの新たな視点を得ることができました。また、文学テクストから当時の「期待の地平」を考察できるということも全く考えたことがなく、今日新たに知ることができました。(大学院生(修士過程))

「邪推せず読む」「『読めないもの』こそ読む」は銘記したい。

(大学院生(修士過程))

高校での探究をどのようにとらえるかという質問は、自身が高校教育に関わっていることもあって、大学の方々の意見を聞けて良かった。(高校教員)

速水氏のレクチャーにて、「聖ドミンゴ島との婚約」を史料として扱う際に、小説が直接の対象としているハイチ革命だけでなく、それ以降現代にいたるまでの歴史の史料として扱える(著者の執筆背景や日本における受容、翻訳の過程など)も史料として扱えるとの内容が良かった。(会社員)

謝辞

最後に改めて、ワークショップに登壇いただいた中島先生と速水先生には感謝を申し上げたい。企画の趣旨に合わせたレクチャーを用意いただいた。打ち合わせの議論から本報告書へのコメントに至るまで学ぶことが多く、歴史学研究を志す一大学院生としても貴重な機会になった。

本ワークショップ開催にあたり、歴史家ワークショップの研究員の横江良祐氏にきめ細やかなアドバイスをいただいた。メンターを務めていただき、非常に心強かった。また、プログラムが急遽変更になった際に、相談に乗っていただいた山本浩司氏にも感謝申し上げたい。

史料読解ワークショップ:言説編「書き手と読み手を読む」開催のお知らせ *第二弾:中島浩貴先生の回 – 3月12日(土)15時*

*2月19日のワークショップでの登壇が急遽キャンセルされた中島浩貴先生がメインにご指導するワークショップを、3月12日(土)の15時から第二弾として開催いたします。

新規のお申し込みは終了しました。2月19日のワークショップ直前にご登録していただいた方だけが参加できます。

いかに史料から歴史上の言説を導くか——?

この問いは歴史学に興味を持つ人の多くが取り組む問いである。確かに、「この史料にこういう記述があるから、こういった言説があったと言える!」と短絡的に結論づけて良いと考える人は多くないでしょう。しかし、歴史上の言説との向き合い方・史料のひもとき方・読み解き方について、集中的に、大学・学部の垣根を超えて議論する機会はまだ乏しいのではないでしょうか。

この度、歴史家ワークショップでは、今年度も史料読解ワークショップをオンラインで開催することになりました。歴史学を専攻する大学生・大学院生だけでなく、思想史などの歴史学と関連する分野に興味のある方に向けた内容になっております。歴史学を主軸にしたワークショップですが、他分野を専門とされる方との対話や議論を大事にしたいと考えています。学部生の参加も歓迎します!

特に、今回のワークショップでは、「史料」を前にしたときに、何を手がかりに読解を進めていくことができるのか、みなさんと考えたいと思います。

本イベントでは、企画者の峯沙智也による司会進行のもと、講師の速水淑子先生(横浜市立大学)と中島浩貴先生(東京電機大学)によるレクチャーおよびグループワークを行います。グループワークでは、事前に講師から出された事前配付資料を題材に、いかに史料上の「言説」を扱うことができるか、参加者同士で議論しましょう。史料上の「言説」に迫るレクチャーを手がかりに、参加者がふと立ち止まって「史料の読み方」や「史料とは何か」を考え、過去の史料を読み解く楽しさと難しさに触れる機会を提供します。

開催概要

日程2022年2月19日(土)16時〜19時 2022年3月12日(土)15時〜17時
場所|オンライン(Zoom)で実施します。URLは後日参加者に連絡します。
言語|日本語
参加費|無料

申し込み方法

こちらのフォームに記入ください。https://forms.gle/2swXEwu8Wp4Se82j8
新規のお申し込みは終了しました。2月19日のワークショップ直前にご登録していただいた方だけが参加できます。

事前配布資料

参加者には、二人の講師の先生から提示された、歴史上の言説の読み解き方に関する事前配付資料をワークショップ前に確認していただきます。

講師プロフィール

速水淑子|横浜市立大学国際教養学部准教授
専門:政治思想、文学、ジェンダー研究
著書に、『トーマス・マンの政治思想:失われた市民を求めて』(創文社2015年、2021年に講談社よりオンデマンド再版)。

中島浩貴|東京電機大学講師
専門:ドイツ近現代史、軍事史
著書に、『国民皆兵とドイツ帝国 一般兵役義務と軍事言説 1871~1914』(彩流社2019年)。

企画・司会峯沙智也(東京大学総合文化研究科・博士課程・ドイツ近現代史)
連絡先minutes.workshop@gmail.com
ワークショップに関連した質問等は上記メールアドレス(峯宛)にご連絡ください。

【Open for Registration】1st Japanese Research Showcase – Early-Career History Workshop

At the Historians’ Workshop, we have regularly hosted Research Showcases since 2016 as an event where all presentation and Q&A sessions are conducted in a foreign language, providing a space for early-career researchers in history (postgraduate students, postdocs) to practice their scholarly communication skills. Backed by popular demand, we’ll be hosting the first of such occasions in Japanese and have received abstracts from international students based in Japan as well as Japanese and East Asian studies scholars from abroad. We’re pleased to have 13 non-native Japanese speakers from an assortment of disciplinary and methodological backgrounds present their research at this event.

The workshop will take place across two days on 21 and 22 February 2022. We’re excited to have Sayaka Chatani (National University of Singapore, global and transnational history in modern East Asia), Zahra Moharramipour (The University of Tokyo, art history in modern Japan), and Camila Torres Bianchini (Nara Women’s University, cultural history in modern Japan) as our commentators. The event will be organised by Moe Furukawa (The University of Tokyo, art history in renaissance and early-modern Italy) and Ryosuke Yokoe (The University of Tokyo, history of medicine in modern Britain). We aim to encourage interdisciplinary and international exchange by welcoming all historians who wish to improve their Japanese Q&A skills.

If you would like to participate, please register here by Friday, 18 February 2022. You will receive the Zoom link close to the event date.

Date & Time: 21 and 22 February 2022, 17:00~20:00 (Japan Standard Time)
Venue: Online(Zoom)
Hosts:
Moe Furukawa (University of Tokyo), Ryosuke Yokoe (University of Tokyo)
Commentators: Sayaka Chatani (National University of Singapore), Zahra Moharramipour (The University of Tokyo), Camila Torres Bianchini (Nara Women’s University)
Format
:
8-minute presentation & 7-minute Q&A session per person
Language:
Japanese
Participation: free
Poster link here
Application form:https://forms.gle/PMu4MXZXU8pmVoNQ8
Contact details: hw.research.showcase@gmail.com

Programme

Day 1 – 21 February 2022

17:00-17:15 – Opening Remarks

17:15-18:00 – Panel 1

ホセ・アントニオ・ディアズ・ゴンザレズ José Antonio Díaz González | マドリード自治大学 Autonomous University of Madrid
側室という戦略——徳川将軍家における子どもを通じた政治的影響力の拡大

キリル・カルタショフ Kirill Kartashov | ヨーク大学 University of York
殺虫剤と大日本帝国——1880~1950年代日本における除虫菊の役割

マリナ・ナシメント Marina Nascimento | 東北大学 Tohoku University
少女雑誌『少女画報』における大正時代のジェンダー議論をめぐって

18:00-18:20 – 休憩

18:20-19:05 – Panel 2

ジェネヴィーブ・タン Genevieve Tan | ペンシルベニア大学 University of Pennsylvania 
日本統治下の台湾における内台共婚の合法化と日本的帝国の構築(1919~1937年)

金 子豊 Zifeng Jin | 京都大学 Kyoto University 
張学良政権の「満鉄包囲網計画」と世論——満州における日系および奉系の新聞報道を中心に

ジョナサン・ガルザ Jonathan Garza | 立命館大学 Ritsumeikan University
国民的な主体の形成をめぐって——アルチュセールと戸坂潤の思想から

19:05 – End of Day 1


Day 2 – 22 February 2022

17:00-18:00 – Panel 3

黄 天元 Tianyuan Huang | コロンビア大学 Columbia University
正義を問う——1939~1940年のチフス饅頭事件裁判における道徳、科学、ジェンダー

へスース・ソリス Jesús Solís | ハーバード大学 Harvard University
「闇の女」の再検討——占領期における在日外国人女性と闇ネットワーク、横流し、麻薬密輸

パトリック・カーランド Patrick Carland | ペンシルベニア大学 University of Pennsylvania 
日米同盟を超えて——戦後アメリカにおける日本語文学翻訳とその影響、1955~1965年

ミッシェル・ハウク Michelle L. Hauk | コロンビア大学 Columbia University
お湯と住まい——国産瓦斯湯沸器の技術発展による住宅デザインと住生活のプライベート化、1950〜1975年

18:00-18:20 – Break

18:20-19:05 – Panel 4

胡 藝澤 Yize Hu | ジョンズ・ホプキンス大学&東京大学 Johns Hopkins University & The University of Tokyo
国土開発と環境問題——戦後日本におけるシステム工学と「総合化」の政策

ヴォルフガング・ゲアハード・ティーレ Wolfgang Gerhard Thiele | ベルリン自由大学 Free University of Berlin
脱植民地化運動のなかの在日台湾独立運動——言論誌『台湾青年』をめぐって、1960~2000年

龔 氷怡 Bingyi Gong | 大阪大学 Osaka University
米中貿易と冷戦——アメリカにおけるコンピューター技術の対中輸出とココム(1977~1980年)

19:05-19:25 – Closing Remarks by the Commentators

19:25-19:35 – Break

19:35-19:45 – Announcement of the Prize Winner

【開催告知】第1回日本語リサーチ・ショウケース開催のご案内

歴史家ワークショップでは、外国語で簡潔に研究のエッセンスを発表するイベント、リサーチ・ショウケースを2016年より継続して開催しています。このたびは日本語を母語としない歴史研究者を発表者としてお迎えし、初の日本語リサーチ・ショウケースを開催する運びとなりました。留学生や国外で日本語を使用して歴史研究をおこなう研究者が、発表・質疑応答をすべて日本語で行うことで、世界の日本史・東アジア史研究の最前線を紹介するとともに、発表者・参加者の双方が日本語で国際的・学術的なコミュニケーションを実践できる場を創出するのがねらいです。

第1回となる今回はオンライン(Zoom)で、2022年2月21日と22日に2日間にわたって開催いたします。当日は、茶谷さやか先生(シンガポール国立大学/近現代東アジア国際史)、ザヘラ・モハッラミプールさん(東京大学/日本近代美術史)、カミラ・トレス・ビアンチニさん(奈良女子大学/日本近代文化史)をコメンテーターにお迎えし、本会特任研究員の古川萌(東京大学/イタリア近世史・ルネサンス美術史)、横江良祐(東京大学/イギリス現代史・医学史)が運営を務めます。日本語での質疑応答スキルの向上、また学際的・国際的交流をめざす全ての歴史研究者の参加をお待ちしております!

参加をご希望の方は、2月18日(金)までに参加申込フォームに必要事項をご記入くださいますようお願いいたします。追って参加用Zoomミーティングルームのリンクをお送りいたします。

※ 通信環境の関係上定員を設けますので、場合によっては参加いただけないことがあります。あしからずご了承ください。

日時: 2022年2月21日(月)、22日(火)両日とも17:00-20:00(日本時間)ごろ
会場: オンライン(Zoom)
司会古川萌(東京大学)、横江良祐(東京大学)
メンテーター茶谷さやか(シンガポール国立大学)、ザヘラ・モハッラミプール(東京大学)、カミラ・トレス・ビアンチニ(奈良女子大学)
使用言語: 日本語
参加費: 無料
ポスター: こちらからダウンロードください
参加申込フォーム (English included):https://forms.gle/PMu4MXZXU8pmVoNQ8
問い合わせ先: 事務局担当 hw.research.showcase@gmail.com

プログラム

1日目 – 2022年2月21日

17:00-17:15 – 開会の挨拶

17:15-18:00 – パネル1

ホセ・アントニオ・ディアズ・ゴンザレズ José Antonio Díaz González | マドリード自治大学 Autonomous University of Madrid
側室という戦略——徳川将軍家における子どもを通じた政治的影響力の拡大

キリル・カルタショフ Kirill Kartashov | ヨーク大学 University of York
殺虫剤と大日本帝国——1880~1950年代日本における除虫菊の役割

マリナ・ナシメント Marina Nascimento | 東北大学 Tohoku University
少女雑誌『少女画報』における大正時代のジェンダー議論をめぐって

18:00-18:20 – 休憩

18:20-19:05 – パネル2

ジェネヴィーブ・タン Genevieve Tan | ペンシルベニア大学 University of Pennsylvania 
日本統治下の台湾における内台共婚の合法化と日本的帝国の構築(1919~1937年)

金 子豊 Zifeng Jin | 京都大学 Kyoto University 
張学良政権の「満鉄包囲網計画」と世論——満州における日系および奉系の新聞報道を中心に

ジョナサン・ガルザ Jonathan Garza | 立命館大学 Ritsumeikan University
国民的な主体の形成をめぐって——アルチュセールと戸坂潤の思想から

19:05 – 1日目終了


2日目 – 2022年2月22日

17:00-18:00 – パネル3

黄 天元 Tianyuan Huang | コロンビア大学 Columbia University
正義を問う——1939~1940年のチフス饅頭事件裁判における道徳、科学、ジェンダー

へスース・ソリス Jesús Solís | ハーバード大学 Harvard University
「闇の女」の再検討——占領期における在日外国人女性と闇ネットワーク、横流し、麻薬密輸

パトリック・カーランド Patrick Carland | ペンシルベニア大学 University of Pennsylvania 
日米同盟を超えて——戦後アメリカにおける日本語文学翻訳とその影響、1955~1965年

ミッシェル・ハウク Michelle L. Hauk | コロンビア大学 Columbia University
お湯と住まい——国産瓦斯湯沸器の技術発展による住宅デザインと住生活のプライベート化、1950〜1975年

18:00-18:20 – 休憩

18:20-19:05 – パネル4

胡 藝澤 Yize Hu | ジョンズ・ホプキンス大学&東京大学 Johns Hopkins University & The University of Tokyo
国土開発と環境問題——戦後日本におけるシステム工学と「総合化」の政策

ヴォルフガング・ゲアハード・ティーレ Wolfgang Gerhard Thiele | ベルリン自由大学 Free University of Berlin
脱植民地化運動のなかの在日台湾独立運動——言論誌『台湾青年』をめぐって、1960~2000年

龔 氷怡 Bingyi Gong | 大阪大学 Osaka University
米中貿易と冷戦——アメリカにおけるコンピューター技術の対中輸出とココム(1977~1980年)

19:05-19:25 – コメンテーターからのアドバイス

19:25-19:35 – 休憩

19:35-19:45 – プライズ受賞者の発表

史料読解ワークショップ:言説編「書き手と読み手を読む」開催のお知らせ

残席僅かとなっています。参加ご希望の方はお早めにお申し込みください。

いかに史料から歴史上の言説を導くか——?

この問いは歴史学に興味を持つ人の多くが取り組む問いである。確かに、「この史料にこういう記述があるから、こういった言説があったと言える!」と短絡的に結論づけて良いと考える人は多くないでしょう。しかし、歴史上の言説との向き合い方・史料のひもとき方・読み解き方について、集中的に、大学・学部の垣根を超えて議論する機会はまだ乏しいのではないでしょうか。

この度、歴史家ワークショップでは、今年度も史料読解ワークショップをオンラインで開催することになりました。歴史学を専攻する大学生・大学院生だけでなく、思想史などの歴史学と関連する分野に興味のある方に向けた内容になっております。歴史学を主軸にしたワークショップですが、他分野を専門とされる方との対話や議論を大事にしたいと考えています。学部生の参加も歓迎します!

特に、今回のワークショップでは、「史料」を前にしたときに、何を手がかりに読解を進めていくことができるのか、みなさんと考えたいと思います。

本イベントでは、企画者の峯沙智也による司会進行のもと、講師の速水淑子先生(横浜市立大学)と中島浩貴先生(東京電機大学)によるレクチャーおよびグループワークを行います。グループワークでは、事前に講師から出された事前配付資料を題材に、いかに史料上の「言説」を扱うことができるか、参加者同士で議論しましょう。史料上の「言説」に迫るレクチャーを手がかりに、参加者がふと立ち止まって「史料の読み方」や「史料とは何か」を考え、過去の史料を読み解く楽しさと難しさに触れる機会を提供します。

開催概要

日程|2022年2月19日(土)16時〜19時
場所|オンライン(Zoom)で実施します。URLは後日参加者に連絡します。
言語|日本語
参加費|無料
登録締め切り|1月20日(木)正午(ただし、定員になり次第締め切り)

申し込み方法

こちらのフォームに記入ください。https://forms.gle/2swXEwu8Wp4Se82j8
残席僅かとなっています。参加ご希望の方はお早めにお申し込みください。

事前配布資料

参加者には、二人の講師の先生から提示された、歴史上の言説の読み解き方に関する事前配付資料をワークショップ前に確認していただきます。この配付資料は参加者宛に後日配布いたします。

講師プロフィール

速水淑子|横浜市立大学国際教養学部准教授
専門:政治思想、文学、ジェンダー研究
著書に、『トーマス・マンの政治思想:失われた市民を求めて』(創文社2015年、2021年に講談社よりオンデマンド再版)。

中島浩貴|東京電機大学講師
専門:ドイツ近現代史、軍事史
著書に、『国民皆兵とドイツ帝国 一般兵役義務と軍事言説 1871~1914』(彩流社2019年)。

企画・司会峯沙智也(東京大学総合文化研究科・博士課程・ドイツ近現代史)
連絡先minutes.workshop@gmail.com
ワークショップに関連した質問等は上記メールアドレス(峯宛)にご連絡ください。

【参加者募集】オンラインミートアップシリーズ Coffee Time Series 第7回「研究と多様なキャリアプラン」1/28 (金) 17:00-

1月28日(金)日本時間17時から、歴史家ワークショップ主催のオンラインミートアップシリーズ ‘Coffee Time Series’ の第7回を開催します。本シリーズでは、気軽に研究の楽しさや研究にまつわる悩みを共有し助け合える場を作ろうと、国内外の博士課程に在籍する8人の大学院生とポスドクが中心となって運営を行なっています。一連のイベントを通じて、孤独に研究する大学院生・研究者が分野を横断して集まることができ、またアカデミアの外にいる方々とも人間的なつながりを構築することができればと願っています。

第7回となる今回は、「研究と多様なキャリアプラン」をテーマに、赤﨑眞耶(ポール・ヴァレリー(モンペリエ第三)大学)がファシリテーションを担当し、編集者の中野弘喜さん、リサーチ・アドミニストレーターの三田香織さん、コンサルタントの山野井茜さんをゲストにお招きして、座談会を行います。人文社会系の大学院修了後、あるいは在籍しつつアカデミア内外で活躍されている三名の登壇者の方から、ご自身の研究と現在のお仕事との関係、研究と仕事との両立や、アカデミア内外で活動して得た気付きなどについてお話しいただきます。特に人文学や社会科学を学んだ後の多様なキャリアパスを多くの人が思い描けるように、中野さん、三田さん、山野井さんのご経験や現在のご活動から前向きなヒントを得られる場にしたいと考えています。

当日はフロアの皆さんからの意見や質問も交えてのトークを予定しています。週末の夕方、コーヒーやお酒を片手におしゃべりに参加してみませんか?

参加を希望される方には後日 Zoom でのリンクをお送りしますので、1月26日(水)日本時間20時までに、下記の Google Form から参加登録をお願いします。

開催概要

日時|1月28日(金)17:00-18:30(座談会、質疑応答・フロアとのやりとり)/ 18:30-19:00(都合のつく方で懇親会)(いずれも日本時間)
場所|オンライン開催(Zoom使用)
費用|無料

※イベント(座談会)は1時間半で終了しますが、その後、都合のつく方で1時間程度の懇親会を予定しています。懇親会は、Zoom のブレイクアウトルーム機能を使った少人数によるフリートークを予定しています。途中退出していただいてもかまいません。

※ゲストのトークのみ聴講などの部分参加も歓迎します。途中参加・途中退出などご自由にしていただいて構いませんので、ご自身のご都合に合わせてご参加ください。

参加登録

参加登録こちらからお願いいたします。
参加登録締切|1月26日(水)日本時間20時まで 

ゲストスピーカープロフィール

中野弘喜 Nakano Hiroki
一般財団法人東京大学出版会職員。営業職を経て現在は編集職。編集を担当した書籍に平出尚道『奴隷制南部と保護主義』、伊達聖伸、アブデヌール・ビダール編『世俗の彼方のスピリチュアリティ』などがある。就職後も研究・執筆や研究アウトリーチ活動の支援などに携わっている。東京大学大学院修士課程修了、博士課程単位取得退学。専門は日本近現代史。Researchmap: https://researchmap.jp/nakano_h

三田香織 Mita Kaori
中央大学研究推進支援本部リサーチアドミニストレーター。高校交換留学後、アメリカの大学へ進学。卒業後は現地の州立大学に勤務。縁があり在米クウェート領事館奨学金プログラムでアドバイザー/アシスタントディレクターとして4年半勤務。政策研究大学院大学科学技術・イノベーションプログラム博士課程後期(Candidate)。

山野井茜 Yamanoi Akane
日系コンサルティング会社コンサルタント。修士課程終了後、専門調査員として中欧の在日本大使館に勤務。任期終了後、日系コンサルティング会社に入社。現在は同社グローバル部門にて市場調査等を担当。大学院時代の専門は言語社会学。

【Call for Papers】1st Japanese Research Showcase – Early-Career History Workshop

At the Historians’ Workshop, we have been regularly organising Research Showcases since 2016 as an event where all presentation and Q&A sessions are conducted in a foreign language, providing a space for early-career researchers in history (postgraduate students, postdocs) to practice their scholarly communication skills.

Backed by popular demand, we’ll be hosting the first of such occasions in Japanese, aimed at Japan-based international students, Japanese and East Asian studies scholars from abroad, and other non-native Japanese speakers. Every presenter will be given 8 minutes to present their research and 7 minutes to receive questions, and, most importantly, receive written feedback on their Japanese presentation scripts beforehand from experienced presenters.

The workshop will take place across two days on 21 and 22 February 2022. We are excited to have Sayaka Chatani (National University of Singapore, global and transnational history in modern East Asia), Zahra Moharramipour (The University of Tokyo, art history in modern Japan), and Camila Torres Bianchini (Nara Women’s University, cultural history in modern Japan) as our commentators. The event will be organised by Moe Furukawa (The University of Tokyo, art history in renaissance and early-modern Italy) and Ryosuke Yokoe (The University of Tokyo, history of medicine in modern Britain), and is open to all disciplines, fields, and approaches that possesses a historical component, including Japanese and East Asian studies, intellectual history, social and economic history, cultural history, science and technology studies, art history, historical geography, and others. We welcome and encourage anyone who is interested in participating in a Japanese-language academic event in the future to apply to this workshop.

Date & Time: 21 and 22 February 2022, 17:00~20:00 (Japan Standard Time)
Venue
: Online(Zoom)
Hosts: Moe Furukawa
(University of Tokyo), Ryosuke Yokoe (University of Tokyo)
Commentators: Sayaka Chatani
(National University of Singapore), Zahra Moharramipour (The University of Tokyo), Camila Torres Bianchini (Nara Women’s University)
Format
: 8-minute presentation & 7-minute Q&A session per person
Language:
Japanese
Conditions:
Non-native Japanese speakers, those who use Japanese in their research, postgraduate students to postdocs (open to all nationalities)
Expected number of speakers:
12
Participation:
free
Poster link:
here
Application form: https://forms.gle/Lgfa5WA1bKdFDMWC9
Application deadline:
29 December 2021, 17:00 (Japan Standard Time)  

Benefits of Participating at a Research Showcase

1)Receive Expert Feedback Before and After the Presentation
All presenters are expected to submit a copy of their presentation scripts and/or slides two weeks before the event and will receive detailed feedback on its content, writing, structure, etc. from experienced collaborators of the Historians’ Workshop. Not only does this help participants improve their Japanese writing skills but it also allows them to confidently present their research on the day of the workshop. Presenters will additionally receive feedback from the organisers and commentators on the day of the event.

2)Research Showcase Prize
Among participants who have not completed their PhD (P.S. the event is open to postdocs as well), a prize will be awarded to the best presenter, judged not on their fluency in the language but on the clarity and persuasiveness of the presentation.

3)An Authentic Seminar Experience
Everything, from the individual panel sessions (presentation, Q&A) to the coffee breaks and end-of-day reception, will be conducted in the language of the event in order to best simulate the experience of participating in a foreign language conference.

4)Q&A Practice
Perhaps the most challenging part of joining a foreign-language research seminar is participating in the Q&A session at the end of each presentation. At the Research Showcase, we provide a safe, non-judgemental space for both audience members and presenters to practice asking and receiving questions, allowing them to engage in discussions and dissect arguments via a language that they’re not used to.

Organisational Committee

Sayaka Chatani (National University of Singapore)
Zahra Moharramipour (The University of Tokyo)
Camila Torres Bianchini (Nara Women’s University)
Moe Furukawa (The University of Tokyo)
Ryosuke Yokoe (The University of Tokyo)

Contacts: hw.research.showcase@gmail.com

【発表者募集】第1回日本語リサーチ・ショウケース開催のご案内

このたび歴史家ワークショップでは、第1回日本語リサーチ・ショウケースを開催する運びとなりました。日本語を母語とせずに、日本語を使って研究する歴史研究者を対象に、広く発表者を募集いたします。ご関心のある方はぜひご応募ください。

歴史家ワークショップでは、外国語(特に英語)で学問的コミュニケーションを行う機会を提供するために、リサーチ・ショウケース(Research Showcase)を2016年より開催してきました。毎回の参加者からは非常に好意的な感想をいただいており、近年は英語以外の言語でのリサーチ・ショウケースも開催しております。このたびは、日本への留学生向けに日本語でリサーチ・ショウケースをやってほしいという要望を受け、初のリサーチ・ショウケース日本語版の開催を決定いたしました。英語版と同じく、8分で発表+7分で質疑応答という形式を取り、発表者には事前に原稿へのフィードバックが提供されます。

本イベントはオンラインで、2022年2月21日と22日、2日間にわたって開催されます。茶谷さやか先生(シンガポール国立大学/近現代東アジア国際史)、ザヘラ・モハッラミプールさん(東京大学/日本近代美術史)、カミラ・トレス・ビアンチニさん(奈良女子大学/日本近代文化史)をコメンテーターにお迎えし、本会特任研究員の古川萌(東京大学/イタリア近世史・ルネサンス美術史)、横江良祐(東京大学/イギリス現代史・医学史)が運営を務めます。歴史研究という範囲内であればジャンルを問わず、日本史・東洋史・西洋史・宗教史・思想史・経済史・科学史・文化史・美術史・歴史地理等を含むあらゆる分野から、広く発表者を募ります。様々な分野の専門家からアドバイスをいただける貴重な機会です。奮ってご応募ください。

日  時: 2022年2月21日(月)、22日(火)両日とも17:00-20:00(日本時間)ごろ
会  場: オンライン(Zoom)
司  会横江良祐(東京大学)、古川萌(東京大学)
コメンテーター茶谷さやか(シンガポール国立大学)、ザヘラ・モハッラミプール(東京大学)、カミラ・トレス・ビアンチニ(奈良女子大学)
フォーマット: 1人あたり、発表8分+質疑応答7分
使用言語: 日本語
応募条件: 日本語を母語としないが、研究で日本語を使用する歴史研究者で、大学院生~ポスドクの者(*国籍不問)
募集人数: 12名程度
参加費: 無料
ポスター: こちらからダウンロード
応募方法: 発表希望者は、2021年12月29日(水)17:00(日本時間)までに以下の応募フォームに記入し、送信してください
URLhttps://forms.gle/Lgfa5WA1bKdFDMWC9

リサーチ・ショーケースで発表するメリット

1)発表原稿への事前のフィードバック
発表者は、開催日の2週間前に発表原稿を提出することで、ワークショップの協力者2名から事前にライティングや構成についてフィードバックを受けることができます。このため、ライティングスキルが向上し、発表にも自信をもって臨むことができます。当日は、参加者とオーガナイザーからフィードバックも得られるでしょう。

2)優秀な発表にはプライズを授与
博士号未取得の発表者の中から、最もクリアで説得力のある発表をした方に「Research Showcase Prize」が授与されます(博士取得者も発表者として募集しております)。英語の流暢さ(fluency)ではなく、内容がどれだけスムーズかつ力強く伝わるか(clarity and persuasiveness)を基準とします。

3)実際のセミナーの雰囲気
発表のスタイルから、休憩時間や懇親会でのやりとりまで、すべてを外国語でおこなうことで、練習の場でありながら実際の雰囲気を体感することができます。この経験を通して、自信をもって国際的な舞台に立つことができるようになるでしょう。

4)質疑応答の練習
少なからぬ研究者が、Q&Aでの受け答えを苦手と感じているようです。肝心なのは練習をする場があることです。ショウケース当日は、参加者全員で議論をし、特に若手に優先して発言の機会が与えられます。当日繰り返し質問をすることで、オーディエンスとしての議論の作法を身に付け、発表者は、母国語でない言語の質疑応答を通して論点を深めていく訓練をすることができます。

運営委員

茶谷さやか(シンガポール国立大学)
ザヘラ・モハッラミプール(東京大学)
カミラ・トレス・ビアンチニ(奈良女子大学)
古川萌(東京大学)
横江良祐(東京大学)

歴史家ワークショップ事務局 (問い合わせ先: hw.research.showcase@gmail.com

【開催告知】第14回 Research Showcase 開催のご案内

歴史家ワークショップでは、外国語で簡潔に研究のエッセンスを発表するイベント、Research Showcase を2016年より継続して開催しています。発表・質疑応答をすべて外国語で行うことで、発表者・参加者の双方が外国語で学術的なコミュニケーションを実践できる場をつくっています。

第14回となる今回は前回と同じくオンライン(Zoom)で、2021年11月9日と10日に2日間にわたって開催いたします。ひろく歴史分野に携わる研究者から発表を募った結果、中世から現代まで、非常に多岐にわたるトピックの報告が集まりました。当日は、Nathan Hopson先生(ベルゲン大学/近現代日本史・科学史)と谷本雅之先生(東京大学/近代日本史・経済史)をコメンテーターにお迎えし、本会特任研究員の古川萌(東京大学/イタリア近世史・ルネサンス美術史)、横江良祐(東京大学/イギリス近現代史・医学史)が運営を務めます。英語での質疑応答スキルの向上、また学際的・国際的交流をめざす全ての歴史研究者の参加をお待ちしております!

参加をご希望の方は、11月8日(月)までに参加申込フォームに必要事項をご記入くださいますようお願いいたします。追って参加用Zoomミーティングルームのリンクをお送りいたします。

※ 通信環境の関係上定員を設けますので、場合によっては参加いただけないことがあります。あしからずご了承ください。

日時: 2021年11月9日(火)、10日(水)両日とも17:00-20:00(日本時間)ごろ
会場: オンライン(Zoom)
司会横江良祐(東京大学)
コメンテーターNathan Hopson(ベルゲン大学)、谷本雅之(東京大学)
使用言語: 英語
参加費: 無料
ポスター: こちらからダウンロードください
参加申込フォーム (English included):https://forms.gle/sMK4Qn5TJHxTuHR6A
問い合わせ先: 事務局担当 hw.research.showcase@gmail.com

Program

DAY 1 – 9 November 2021

17:00-17:15 – Opening Remarks

17:15-18:00 – Panel 1 Presentations

趙亜男 Yanan Zhao | University of Tokyo
The Formation of Wabi-cha and the Impacts of Japan’s Foreign Trade with Korea and the Ming Dynasty

新田さな子 Sanako Nitta | Kyoto University
Writing the History of Kett’s Rebellion: The Gentry’s Perceptions of Revolt in Tudor England

木内翔 Sho Kiuchi | Nanzan University
John Henry Newman and the Radicalisation of Liberal Catholic Intellectuals in Mid-Victorian England: The Case of The Rambler

18:00-18:20 – Break

18:20-19:05 – Panel 2 Presentations

北川涼太 Ryota Kitagawa | Hiroshima University
Technological Progress, the Royal Navy, and the Significance of Engineer Officers in the Late Nineteenth Century

村上愛 Megumi Murakami | Northwestern University
Cooperation for Infectious Disease Control and Public Announcement by Experts in 1940s Japan and the United States: An Approach in Game Theory

五十嵐英梨香 Erika Igarashi | University of Tokyo
The Impact of the Gender Imbalance on Marriage and Birth: Evidence from World War II in Japan

19:05 – End of First Day


DAY 2 – 10 November 2021

17:00-18:00 – Panel 3 Presentations

龔氷怡 Bingyi Gong | Osaka University
The Mission of Reconciliation: American Quakers and U.S.-China Relations in the Cold War

森江建斗 Kento Morie | Kyoto University
Inter-urbanization Processes between Tokyo and New York in the 1960s: Sister City Affiliations and the Changing Perception of Urban Problems

奈須野文槻 Fuzuki Nasuno | University of Tokyo
The Implementation of Computers in Japanese Hospital Management around the 1970s

趙勝新 Cho Sungshin | Kyoto University
Shipping Specialization in East Asia: The Case of Imabari City after the 1970s

18:00-18:20 – Break

18:20-19:05 – Panel 4 Presentations

佐藤雪絵 Yukie Sato | Waseda University
British Opinion and South Korean Politics: The Gwangju Uprising (1980) through the Lens of the UK Foreign and Commonwealth Office

小嶌真由香 Mayuka Kojima | University of Tokyo
The Origins of the Newspaper Home Delivery System as an Information Infrastructure in Contemporary Japan

エリック・ホイッスラ Eric Häusler | Sophia University
Cities Shape Global History: Tokyo, New York, and Zurich in the 1960s

19:05-19:25 – Closing Remarks by the Commentators

19:25-19:35 – Break

19:35-19:45 – Announcement of the Prize Winner